2015 年度 慶應義塾大学 商学部 (地理) 全体概況

2015 年度 慶應義塾大学 商学部 (地理) 全体概況
試験時間 60 分
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:3題
○ 難化
● やや難化
解答数:82 問
○ 変化なし
問題の分量(対昨年)
● 多い
○ 変化なし
出題分野の変化
○ あり
● なし
出題形式の変化
○ あり
● なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
○ やや易化
○ 易化
○ 少ない
総評
2年前までは1~2題程度出題されていた系統分野は、今年度は出題されず、昨年と同様に地誌分野3
題の出題であった。Ⅰ.北欧諸国の地誌とⅡ.南アジア諸国の地誌は、教科書的な内容の基礎知識が主体
であったが、Ⅲ.旧ソ連諸国の地誌には、中央アジアの小国などやや詳細な知識問題もみられた。また、
内容的にもマーク問題数が昨年度の 49 問から 56 問に、論述問題は、2問 65 字から5問 125 字に増加した。
そのため、内容的にも時間的にも受験生の負担は増加し、やや難化したといえる。
形式的には空欄に語句を補充する問題、または語句・地名を記入する穴埋め問題が中心であり、それに
加えて、用語に関する 10 字~35 字の論述問題が数題みられた。選択肢の数は昨年に比べ増加したが、例
年の形式に対して大きな変化はなかったので、次年度の受験生にはこれらの形式を踏襲したマーク・論述
対策をお勧めしたい。
新傾向の問題とはいえないまでも、Ⅲ.旧ソ連諸国の地誌問題では、旧ソ連を構成していた 15 国の首都・
宗教・輸出品目を表にまとめ、空欄を補充させる問題が出題された。国名・地名を問う地図問題を得意と
する受験生にとっては得点しやすい問題であったため、この問題の出来不出来で得点に差がついたと思わ
れる。昨年は東南アジアの地誌問題において、地図を活用した類似の問題があり、対策として白地図を使
用し、地名と位置に対する知識を深めるトレーニングは必須といえる。
また、Ⅱ.南アジアの地誌問題において、インドと中国の農産物・資源生産に関する基本的な統計問題
が出題された。したがって、米・小麦、石炭・原油、自動車・鉄鋼など基本的な産業統計を眺めておきた
い。
持ち回り的に世界の各地域に関する問題が出題されるので、受験生は2年以上出題されていない中国、
アメリカ合衆国のみならず、オセアニア、西アジアなどから学習しておくとよいであろう。
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