2015 年度 慶應義塾大学 法学部 (日本史) 全体概況

2015 年度 慶應義塾大学 法学部 (日本史) 全体概況
試験時間 60 分
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:4題
○ 難化
● やや難化
解答数:50 問
○ 変化なし
問題の分量(対昨年)
○ 多い
● 変化なし
出題分野の変化
● あり
○ なし
出題形式の変化
● あり
○ なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
○ やや易化
○ 易化
○ 少ない
総評
大問数・解答数に変化はなかった。出題分野に関しては、政治家の自伝・回想録・直話などを用いた史
料問題や戦後史の出題がなくなった。また、昨年度に続いて中世史の大問がなく、小問でもほとんど出題
がなかった。ただ全体としてみると、昨年度の大問Ⅰ《古代・近世の地震・噴火》のような特殊なテーマ
の問題はなかったので、きわめてオーソドックスな出題であったと言える。
出題形式については、昨年度はなかった正誤判定形式の設問が2問登場した。
以上の変化に加えて、本年度特筆すべきは、受験生にとっては細かな知識を問う難問が多く、かなり手
強くなった点である。 このような細かな難問への対策としては、用語集の類で暗記する用語数を増やすよ
りも、重要用語の説明・関連事項にまで丁寧に学習を広げていく方が有効である。例えば、Ⅰ(19)(20)= 紀
古佐美、Ⅱ(31)(32)= 松倉勝家、Ⅲ(57)(58)= 岩瀬忠震、Ⅳ(97)(98)= 集会及政社法 などは確かに細
かな問いだが、このような学習で正解を得ることは可能である。
本学部はここ数年、単純な難問・奇問が明らかに減少して、真面目に学習してきた受験生にとって努力
がかなり報われるものになってきた。ただ、本年度は細かな設問の数が多くて苦戦しただろう。また、2
年連続で中世史の大問がなかったが、このような傾向が来年度も続くと決めつけることは早計であろう。
来年度の出題内容がどうなるかは分からないが、上記のような用語の解説や用語同士のつながりに注意し
た学習を心掛け、確かな実力を養ってほしい。
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