2015 年度 早稲田大学 法学部(世界史) 全体概況 試験時間 60 分 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数:5題 ○ 難化 ○ やや難化 解答数:35 問 ● 変化なし 問題の分量(対昨年) ○ 多い ● 変化なし 出題分野の変化 ○ あり ● なし 出題形式の変化 ● あり ○ なし 新傾向の問題 ○ あり ● なし ○ やや易化 ○ 易化 ○ 少ない 総評 構成と分量は大問5題・マークシート式の選択問題が34個・最後の1題が200~250字の論述問題とい う、例年通りのものであった。しかし形式面で見ると、例年20数題が出題される文章選択型の正誤判定 問題(誤文選択が主体)が減少し、昨年の22題から17題となった。代わって語句の選択問題が増加してい る。また、例年少数が出題される年代問題は、今年度も2題が出された。 出題範囲については、例年と同様に西洋史・東洋史がバランスよく出題されている。昨年度は大問Ⅰ と最後の論述問題が中国史であったが、今年度は大問Ⅰのみ中国史であった。文化史の問題が各問題の 中に部分的に配合されている点も例年通りだが、今年度は大問Ⅰで儒学に関する問題が少数出されてい る。その数がやや多い。また、昨年は第二次世界大戦後の現代史は最後の論述問題のみだったが、今年 度は大問Ⅱで1題のみ出された他、論述問題も大戦後の現代を含む論点であった。 難易度を見ると、語句や年代整序の選択問題は、大部分が標準的な知識で対応できるものであった。 また、教科書にも表記例がほとんどない細かい語句を扱う選択問題の場合、例年は消去法で対応できる ことが普通であるが、今年度は大問Ⅰで知識がないと正答困難な難問が1題出された。そして早稲田の 各学部の中でも比重の大きい正誤判定問題については、全文の正誤の判断が容易な問題と、細かい語句 やポイントを含むが誤りのポイント自体は明確な問題の2種類がほとんどであり、受験生には例年より 解きやすかったと思われる。しかし論述問題は、必要な要素の中に入試問題としては細かいポイントが 一部含まれており、例年よりも完全な正答が難しいものであった。これらを総合的に見ると、全体とし ては難易度はほぼ昨年並みと見るべきだろう。いずれにせよ、平易な問題では確実に得点し、消去法な どその場での思考力を活用して解くべき問題で差を付ける戦略が有効であり、些末な知識を未整理のま ま詰め込む学習に陥らないよう心がけたい。 Copyright (C) 2015 Johnan Prep School
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