2015 年度 早稲田大学 国際教養学部(世界史) 全体概況 試験時間 60 分 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数:4題 ○ 難化 ● やや難化 解答数:40 問 ○ 変化なし 問題の分量(対昨年) ○ 多い ● 変化なし 出題分野の変化 ● あり ○ なし 出題形式の変化 ● あり ○ なし 新傾向の問題 ○ あり ● なし ○ やや易化 ○ 易化 ○ 少ない 総評 例年大問4題・解答数約40個の分量の中で、空欄補充や下線部に関する語句の記述問題・語句の選択 問題・年代配列問題・文章選択型の正誤判定問題と、多彩な設問を盛り込む形式をとっているが、今年 度もそうした形式を踏襲している。ただし、語句の記述問題がなくなり全問が選択式となった。また一 昨年から出題されている英語の史料文を用いる問題は、今年度も大問Ⅲで出されており、日本史と同様 に定着したと見てよいだろう。 次に出題の範囲だが、例年は西洋史から60~70%を出題しつつ、中国史やイスラーム史の大問を最低 1題は出す形をとっている。今年度も同様であり、大問Ⅱは中国史。また大問Ⅲ・Ⅳの近現代史でもイ スラーム圏の問題が多かった。時代については、昨年度は例年頻出であった第二次世界大戦後の現代史 が姿を消すという珍しい年であったが、今年度は復活し、大問Ⅲの一部と大問Ⅳが戦後の現代史となり、 配点の中での比重も大きい。 一方、難易度については、昨年度よりも上昇が見られた。従来から教科書などのレベルを超える語句 やポイントを用いる問題が一定数出されていたが、今年度はそうした問題が戦後の現代史、特に大問Ⅳ に集中している。もともと戦後の現代史は受験生が苦手としがちであり、その中で非常に細かい知識を 必要とする難問が多いため、特に現役高3の受験生に不利な傾向となった。このため、全体としての平 均点は昨年度よりかなり低下すると推測される。 以上のように今年度は、昨年度と比較すると受験生にとり手強い傾向となったと総括することができ る。しかし大部分の問題は、奇をてらわず体系的な理解を基に学習を進めていれば解けるものであるか ら、そうした学習の完成度をまず高め、それが進んだ段階でなるべく詳細な知識にも目を向ける、とい う姿勢をとることが重要であろう。 Copyright (C) 2015 Johnan Prep School Copyright (C) 2015 Johnan Prep School
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