2015 年度 早稲田大学 教育学部 (数学) 全体概況

2015 年度 早稲田大学 教育学部 (数学) 全体概況
試験時間
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:
○ 難化
4題
○ やや難化
解答数:
〇 変化なし
問題の分量(対昨年)
〇 多い
● 変化なし
出題分野の変化
〇 あり
● なし
出題形式の変化
○ あり
● なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
120分
12問
● やや易化
○ 易化
○ 少ない
総評
昨年と比較して大問数や出題形式に変化はなかった。昨年の大問4のような難問が出題されなかった
ため、全体的に易しくなった。問題Ⅰの小問集合を中心に計算量は多めなので、要領よく処理する力が
必要不可欠である。
1.小問集合(標準):
(1)余りは3次式となるが、(x-1)(x-4)(または(x-2)(x-3))で割れる
ことに注目して未知数を少なくすると良い。(2)図の対称性から OP+2AP の最小値を考えれば
良いから、これを x の関数で表し増減表を用いる。(3)条件を満たす3数の組み合わせを考える
だけだが、1~10を3で割った余りで分類して考えると効率的である。(4)点 P または Q の
座標, 円の半径を文字で置き、a を含めた計4つの未知数に対して連立方程式を導けばよい。
2.場合の数(標準):
(1)長さ n+1 の記号列について、最初の記号がどれであるかで場合分けし、
残りの長さ n の記号列の並べ方を考えれば目的の漸化式が導ける。
(3)は(1)同様に km(n) の
漸化式を導けばよい。
3.内積(標準):
(1)| x |=| y |から a=2 を同値性に注意して導けばよい。ベクトルの大きさを
2乗して内積計算に持ち込む。(2)内積の定義式を用いて cosφを求めるだけである。
4.微積分(標準)
:
(1)接線 ℓ を求め曲線 C と連立して得られる2次方程式が、異なる2つの正の解
を持つ条件を求めれば良い。
(2)台形の面積を利用すると容易である。(3)最右辺が(2)で
計算した台形の面積であることから、右側の不式は容易に示せる。左側の不等式は面積に対応
させることもできるが、差をとった式を a の関数とみてグラフを用いて証明する方が容易である。
微積分野(数Ⅲ)を中心に、標準・典型問題の少し見た目が変えられたものが多く出題されていて、こ
れらの出来が合否に大きく影響する。難関大レベルの問題を中心に学習を進め、的確にテーマ、ポイン
トを見抜く力を養っておくことが大切である。また、今年は出題されなかったが、難問が出題されるこ
とも少なくないので、過去問演習は十分に行っておきたい。
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