2015 年度 早稲田大学 文化構想学部 (日本史) 全体概況

2015 年度 早稲田大学 文化構想学部 (日本史) 全体概況
試験時間 60 分
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:4題
○ 難化
● やや難化
解答数:43 問
○ 変化なし
問題の分量(対昨年)
○ 多い
● 変化なし
出題分野の変化
○ あり
● なし
出題形式の変化
○ あり
● なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
○ やや易化
○ 易化
○ 少ない
総評
昨年と同様、大問4題・小問 43 問の出題であり、問題の分量に変化はなかった。また、すべての問題が
テーマ史である点、正誤問題・語句の記述問題が多く出題されるという点においても変化はなかった。難
易度については、判断に迷う正誤問題が昨年より増加したため「やや難化」としたが、それでも問題レベ
ルとしては標準的であった。その他、正誤問題の出題数が昨年の 20 問から 11 問に減ったなどの変化はあ
ったが、全体の出題傾向として見れば従来通りであったと言える。
文化構想学部の出題の最大の特徴は、全問テーマ史ということである。本学部の受験を考えている人は、
時代別の通史学習だけでなく、同一テーマを念頭に置きながら時代横断的な比較学習を心掛けてほしい。
例えば、日明貿易の学習を終えたら、平安時代に戻り日宋貿易と比較してみる。そうすれば、貿易形式や
貿易品、貿易のやり方などの共通点や相違点が確認できる。このような学習方法はテーマ史対策となるだ
けでなく、正誤問題の訓練にも有効である。また、今年も昨年と同様に文化史が大問1題で出題されてい
るが、本学部の受験生なら文化史対策も疎かにしてはならない。
本学部のもう一つの特徴は、出題形式として正誤問題と語句の記述問題が多いことである。逆に、大問
での史料問題や論述問題は出題されない。正誤問題については、大問Ⅲの問2や大問Ⅳの問1・問9を除
けば標準的な問題が多く、多少難解な問題(大問Ⅲの問 11 など)であっても、消去法を駆使すれば解ける
ものであった。語句の記述問題については、今年は「碧玉」や「農会法」などやや細かい用語の記述も求
められていたが、大半は基本問題であった。従ってこれらの対策としては、基本・標準レベルの知識を着
実に身につけ記述できるようにしておくことと、問題演習を通じて知識を巧みに運用できる力を養うこと
である。
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