【一発ネタ】しまっちゃうおにいさん 剱深弥 ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ アレクシス︵次元犯罪者︶がかわいこちゃん︵不特定多数︶をしまっ ちゃう︵隠語︶話です︵大嘘︶ 目 次 ︻一発ネタ︼しまっちゃうおにいさん │││││││││││ 1 ︻一発ネタ︼しまっちゃうおにいさん どうかしたのかい、そんな顔をして。僕は何かおかしなこと 画面の向こう側でみているキミ、どうもハジメマシテ、次元犯罪者 だ。 うん を言ってしまったかい ⋮⋮ああ、職業ではなく名前を教えろということか。そうだね、何 事も自己紹介は大切だ。そういえば十年ほど前にどこぞの管理外世 界の幼女が﹁名前を呼べばお友達﹂という素晴らしい名言を残してい たな。さすが幼女だ。 さて、改めましてハジメマシテ、アレクシスだ。気軽にアレクとで も呼んでくれ。職業は先ほども言ったように次元犯罪者、趣味は犯罪 だ。 自己紹介を終えたところで本題に入らせてもらおう。本題。そう、 如何にして目の前の時空管理局員から逃げるのか、ということだ。 そもそも何故このような状況になったのかというと、海より高く、 山より深い理由があるんだ。そう、それは12世紀から始まったの だ。冗談だ。あれは一億と二千年前と見せかけて大体一時間くらい 前のこと。次元犯罪者らしく趣味も兼ねて十三人の娘を持つ同業者 の研究をぶち壊そうと思ったのが最初。 とりあえず住所を特定して転移してみたらあら不思議。そこは聖 王のゆりかご内部で管理局員であると目の前の素晴らしい名言を残 したかつて幼女であった彼女、なのはちゃんとご対面と。そういうわ けだ。 正直逃げるだけなら彼女程度どうとでもできる。 駄菓子菓子、僕は犯罪者。しかも次元犯罪者で、ここには犯罪をし に来ている。ならばやることをやらなければ次元犯罪者の名が廃る 今から十年前。アルハザードへ行こうと次元の狭間に落ちかけて いた親子を誘拐し、ホルマリン漬けで死んでた娘の方は身勝手に蘇 1 ? ? そして僕は思い出す。かつて僕が犯した犯罪を。 ! 生、その後僕の箱庭で軟禁中。 闇の書の管制人格であった彼女をバグの修正ついでに闇の書から 切り離し、僕専用のユニゾンデバイスとして設定を上書きして誘拐し て箱庭で軟禁。 なんて鬼畜野郎なんだ、僕は⋮⋮。 望みを叶えず、愛する家族と愛する家族と強制的に別れさせる。自 分のことながら最低だな。きっとろくな死に方をしない。 そんなこんなで現在。 僕はどうするべきなのか、ぐるりと視線を動かしたところで僕は見 つける。見つけてしまう。 そう⋮⋮拘束された幼女の姿を。 ﹁アレクさん、なにを︳︳﹂ ママ そんなこと決まっている。今決めた。 なのはちゃんが口を開く。 なにを あの幼女を誘拐しよう。 虚ろな目でママを呼ぶ幼女。残念だったな、神はいないよ。 ﹂ 幼女を拘束する無粋な鉄くずにそっと触れ、砕き、それから疲弊し た幼女の体力を回復させる。 ﹁ハジメマシテ、お嬢サマ。僕はアレクシス。キミの名前は ﹁ヴィ⋮⋮ヴィオ⋮⋮﹂ 蘇生当初は身体と魂がうまくかみ合わずに一悶着あったが、今では シアちゃん。 十年前僕が誘拐してきたホルマリン漬けになっていた元幼女、アリ ﹁アレクお兄さん、おかえりなさい﹂ 場所。 転移先はもちろん僕の箱庭。誘拐してきた人たちを軟禁している 転移する直前、なのはちゃんと一瞬目があった気がした。 動させる。 幼女を抱き上げ、素早く転移魔法を構築、魔力を消費して魔法を発 可愛い子はしまっちゃおうねぇ﹂ ﹁そ っ か、お 嬢 サ マ は ヴ ィ ヴ ィ オ ち ゃ ん っ て 言 う の か。可 愛 い ね。 ? 2 ? それから先誘拐してきた元幼女と幼女たちのお姉さん役を元気にし ている。 ﹁ル ー ち ゃ ん と メ ガ ー ヌ さ ん が お 家 の 改 造 の こ と で 話 し た が っ て た ﹂ よ。あ、あとお母さんとクイントさんとティーダお兄さんが⋮⋮っ て、あれ、アレクお兄さん、その子は よ と不吉な言葉を残して⋮⋮。 ﹂ 去り際に勝手にしまっちゃったんだもん、お母さんのお説教確定だ り、家へと入っていく。 アリシアちゃんはヴィヴィオちゃんのまだ小さく柔らかい手を取 かるまでお姉ちゃんと一緒に遊ぼう けど優しいロリコンさんだから安心していいよ。さ、お母さんが見つ われたのか。大丈夫、アレクお兄さんは次元犯罪者のロリコンさんだ ﹁そっかそっか、お母さんを探してたらアレクお兄さんにしまっちゃ はちゃんと名前を呼び合ってお友達になっていたからね。 うん、自己紹介は大切。アリシアちゃんのお姉さんの元幼女もなの 付いたアリシアちゃんが視線を合わせながら自己紹介を済ませる。 僕の腕の中でボーっとしていたヴィヴィオちゃんにようやく気が ? そんな大切な、大切な箱庭を不躾に覗くような画面の向こう側の悪 い子は、しまっちゃおうねぇ∼ ? 3 ? 犯罪の証として誘拐してきた人たちが住まう、僕だけの楽園。 ここは僕の箱庭。 ?
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