孤独者の足掻き ID:98327

孤独者の足掻き
SH─60
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︻あらすじ︼
彼は思った。この世界は狂っていると。
彼は言った。この世界を支配すると。
これは一人の孤独な男が世界と戦う物語。
目 次 彼の嘆き ││││││││││││││││││││││││
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彼の嘆き
閃火14年つまり西暦2545年、この年は第二次世界大戦の終戦
から600年の節目である。今では、三次元から多次元空間の応用技
術で、無限の空間を人類は手にした。しかし、この技術及び普及率は
著しく悪く、各国の軍関係者及び一部の財閥に限られていた。そし
て、世界大戦が終結して600年後の今再び人類は第三次戦争という
名の禁忌を犯そうとしていた。この年はある大きな出来事が起こっ
た。一つは戦後から長くあった自衛隊の正式な軍隊化が行われ、世界
をどよめかせ、ある国からは批判が多く起った。その混乱の中で起
こったのが、不明艦隊の出現である。これにより各国の軍の戦艦の保
有数が、不明館愛が出現する前に比べ、約98%減少し、世界の治安
が悪化、
﹁世界の警察﹂とも言われたアメリカでさえ、200隻だけし
か残っていない。
では、謎の艦隊の出現に関わる経緯を時系列に沿って説明しよう。
まずこの漢代が作られたのは、ある財閥の総裁の野望からであった。
時に西暦2535年、ある財閥の当時の総裁八藤秀介はある国の言
いなりになっているのが嫌になって、自分で戦力を作ろうと思ったの
がきっかけである。そして、数年が過ぎたころ、彼の計画が実行され
た。計画が実行されて5日が経ったある日、朝鮮半島の国々が壊滅も
もしくは消滅した。かろうじて残っていた大韓民国は日本の自衛隊
が軍隊的な行動を行っているとして指摘が入り、すぐに国連は調査団
を派遣した。しかしこの時の日本は自衛隊の軍隊化を決定していな
い。その後、彼らの調査で、亡国の指摘が怪しいとされ、このことは、
のちに某国の調査団買収が発覚し、地獄にも等しい制裁が八藤から下
されることになるが、世界中の誰もこの事件から一か月後に、世界が
血の海になるとは思っていない
八藤の気持ち
おれは、何もできずにまんまと亡国の策略にのせられた日本政府を
妬み、某国を恨んでいた。そこで、海上自衛隊のエリートである俺が、
やつらを木端微塵にしてやろうとたくらみ計画したのが、﹁SN88
1
10計画﹂である。この計画では、第二次世界大戦の日本帝国海軍の
連合艦隊全艦を再建する。もちろん、現代改造を行うが、外観はあま
り変わらないようにする。そして、某国の彼らに旧日本軍の幽霊が攻
めてきたように見せかけるため、全艦を潜航可能にする。そして、某
国の領海付近まで船を移動させるための射出口とそこまでの移動ラ
インの確保と船や施設の設計が急を要するとされるが、設計の心配は
いらない。そしてこの艦隊の旗艦はもちろん大和である。しかし、カ
タパルトは最新式、そして艦載機は二種類の﹁震電﹂だ。一つは海上
自衛隊が使っていた
F│3心神でもう一つは現存するのが試作一号機だけで、ジェット
機構想もあった、機体番号J7W1の前翼型の震電、各100機であ
る。また、多次元空間を作り出すことで、戦略爆撃機富獄600機、約
12分隊ほどが収納可能であり・・・
俺は決意した。この世界を支配すると。
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