だから俺はヴィランじゃない ID:93070

だから俺はヴィランじゃない
背番号33番
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︻あらすじ︼
ヒーローでもヴィランでもないホームレスがわちゃわちゃする話
目 次 だから俺はヴィランじゃない │││││││││││││││
1
だから俺はヴィランじゃない
○月○日
誰かが落としたのだろうノートを拾った。
これからホームレス生活の暇つぶしとして日記でも書いてみよう
日
と思う。
○月
ちまちまと材料を集めてようやくマシな拠点を作ることができた。
ぱっと見にはただの粗末な小屋だが、俺にとっては雨風がしのげる
最適な空間だ。
あとは飯の入手も楽になれば良いのだが。
○月△日
試しにスズメを食べてみた。
以前、どこかで聞いたことのある﹃スズメの焼き鳥﹄の調理法通り
に処理して焼いたが、これが美味い。
しかし、肉の量が少ないために沢山スズメを捕まえることが一苦労
だ。
次はカラスにでも挑戦するべきだろうか。
○月□日
何故か個性が発動した。
もしかしたら、そこら辺に生えてたキノコを食べたのが原因かもし
れない。
まあ、無いよりは良いだろう。
上手く使いこなせるように個性の練習もしていこう。
1
×
△月○日
見知らぬヤツが我が家に侵入した。
俺の家であるのにヤツは我が物顔でくつろいでいた。
それだけでも苛ついたのに、ヤツは俺のプリンを食いやがった。
日頃からコツコツ拾って集めたなけなしの小銭で買ったご褒美用
のプリンをだ。
久々に俺は怒った。
ボコボコにしてやろうと思ったが、意外とヤツは強かった。
日
身体の自由を奪う個性とか狡いと思う。
△月
またヤツが我が家に侵入していた。
こんなに頻繁に不法侵入しているのだから、もう趣味なのだろう。
そろそろ拠点を移動した方が良いのかもしれない。
このままではヤツに俺のご褒美用のデザートを食い尽くされてし
まう。
△月△日
折角作った我が家を手放すのは惜しいが、俺の平和の為に拠点を移
動した。
明日から新たな我が家を建てることにする。
△月□日
﹄と聞かれて﹃なりたくない職業N
食料調達の為に、缶詰工場の跡地で残り物がないか探していたら変
人に会ってしまった。
﹃アンタはヒーローってどう思う
?
2
×
o.1﹄と答えたら爆笑された。
だってヒーローは自己犠牲の塊じゃないか。
俺は自分本位でしか生きたくない。
あと、何故か俺は変人にレアキャラ呼ばわりされた。
ホームレスってそんなに珍しいのか。
□月○日
以前よりレベルが上がった我が家が完成した。
なんとベットがあるのだ。
海浜公園に捨てられていたから拾ってきた。
あまり使われていなかったのか、結構綺麗な方だった。
あそこは掘り出し物がありそうだからまた行ってみよう。
日
3
□月
ひとまず今日は帰ってもらい、後日改めて会うことにした。
一度、俺となにやら話をしたいとか。
い。
また俺のデザートを狙いに来たのかと思ったがどうやら違うらし
しかも、黒いモヤモヤを纏った変人︵その2︶を引き連れている。
どこから嗅ぎつけたのかヤツが俺の第二の我が家に来た。
□月△日
行くかな。
そろそろ良い感じに金が溜まったからシュークリームでも買いに
代わりにチンピラ共から金品を巻き上げることにしている。
全く、誰がメタルスライムだアホか。
なんでも俺を倒すと良いことがあるらしい。
最近、チンピラに絡まれることが多くなった。
×
﹂
なにやら嫌な予感がするが気のせいだと思いたい。
﹁久しぶりだなぁ、レアキャラさん
連れられた先で俺を待ち構えていたのは何時ぞやの変人だった。
4
?