坂本 真士 - 日本大学文理学部

平成26年度 日本大学文理学部個人研究費 研究実績報告書
研
究
課
所属・資格
心理学科・教授
申請者氏名
坂本 真士
印
題 大学におけるソーシャル・キャピタルと学生の不適応に関する研究
研究目的
および
報
研究概要
本研究では、大学生の不適応に関して環境要因と個人要因とを分けて評価するため、大学
と学生の両方の要因を調査し、この2つをつなぐ統計的分析手法(マルチレベルモデリング)
を用いて学生の不適応を説明・予測することを目指す。本研究では、学生の不適応を予防す
る要因としてソーシャル・キャピタルを想定し、ソーシャル・キャピタルと精神的健康との
関連を検討する。
本年度は昨年および一昨年度において取得したデータの解析および発表に傾注した。
告
研 究
の
の
本年度はデータの分析および発表に傾注した。まず、日本心理学会第 78 回大会で自主企画
シンポジウム「キャンパスにおけるつながりで不適応を防ぐ―研究と実践」を行った(企画
者および司会者を務めた)
。話題提供者 3 名、指定討論者 2 名を招き、ディスカッションを行
った。また、これまでのデータを分析し、学会発表 3 件、論文発表 1 件として成果を公表し
た。
結 果
概
要
研 究
の
考 察
・
反 省
本年度では、ソーシャル・キャピタルが豊かな大学を対象に実地調査を行い、どのような
取り組みがなされているかをインタビューする予定であった。しかしながら、調査対象とな
った学年が4年生になってからこれまでの学年を振り返ってインタビューするほうが得られ
る情報量が多いため、研究計画を変えた。このため、当初予定していた研究計画は次年度に
実施することとなった。このように研究計画の遅れは指摘できるが、研究成果の発表は充実
したものとなった。特に、シンポジウムを企画し、多くの研究者と意見を交換できたことは
有意義だったと言える。
※この欄は,本報告書提出時点で判明している事項についてご記入ください。
研究発表
学会名
発表テーマ
年月日/場所
研究成果物
テーマ
誌名
巻・号
発行年月日
発行所・者
■研究発表
芳賀道匡・高野慶輔・坂本真士(2014). 大学における学生のソーシャル・キャピタルがソシオメーターへ及ぼす影響の検討
―大学における他者とのつながりの認知と構造は,社会的絆を生み出すか― 日本社会心理学会第 55 回大会,89.
芳賀道匡・高野慶輔・坂本真士(2014).大学生活における認知的ソーシャル・キャピタルが抑うつ,主観的幸福度,大学
満足度へおよぼす影響 日本ストレス学会学術総会第 30 回大会抄録集,219
芳賀道匡・高野慶輔・坂本真士(2014).大学のソーシャル・キャピタルと学生の不適応に関する研究 日本心理学会第 78
回大会自主企画シンポジウム
■研究成果物
芳賀道匡・高野慶輔・坂本真士 (印刷中). 大学生活におけるソーシャル・キャピタルと主観的幸福感を媒介するソシオメー
ターの役割 日本大学心理学研究