西川 大輔 - 日本大学文理学部

平成26年度 日本大学文理学部個人研究費 研究実績報告書
所属・資格 体育学科・准教授
申請者氏名 西川 大輔
研
究
課
題 鉄棒の高さとけ上がりの習得過程に関する一考察
研究目的
および
報
研究概要
告
研 究
の
の
結 果
概
要
研 究
の
考 察
・
反 省
1. 研究の目的 : 本研究は鉄棒の高さとけ上がりの習得過程の関係を明らかにすることで、
器械運動の授業現場において効果的な指導法を検討することを目的とする。
2.研究の概要 : 器械運動の授業現場でのけ上がりの習得技術については多くが低鉄棒の
利用を前提としているが、実際には高鉄棒特有の完全な懸垂の状態からの実施で感覚を掴
む者も多い。本研究ではけ上がりの習得を目指す一般学生を研究対象とし、鉄棒の高さの
違いによる習得に至る過程をそれぞれ記録、観察することで、け上がり技術のタイプ別に
よる技術形態のパターンと鉄棒の高さの違いによる有効な指導法を明らかにすることで、
指導現場に有効な技術習得の方向性を探る。
研究には競技用鉄棒(高鉄棒 260cm)と低鉄棒(160cm)を使用し、それぞれの習得過程
を継続的に映像として記録し、比較・検討した。また、被験者からのコメントについても参
考にした。
初心者においては低鉄棒による練習が習得を早める傾向にあった。一方、け上がり既習得
者は高鉄棒の基本動作である棒下でのスイング動作を習得することを条件に、け上がりがよ
り容易に実施できる傾向にあった。
また、初心者がいきなり高鉄棒での習得を試みたところ、習得はかなわなかった。
更に、補講技術の習得には、身長の個人差はあるものの、用意した低鉄棒より 30cm から
40cm 高いものがより動作がしやすいことも指摘された。
初心者のけ上がり習得のためには、歩行からの脚の振り上げ動作が重要となることが示さ
れた。このことは地面に足がついていて、脚力で自信をコントロールしている安心感により、
大胆に動作が出来ることが習得の大きな要因になるのであろう。また、け上がりの習得の段
階練習については低鉄棒から高鉄棒に移行する順序で練習を進めることが有効であることが
示された。
低鉄棒の高さの調整については、身長の個人差もあり、何 cm がよいのかを示すのは難しい。
授業での設定については今後の課題である。
※この欄は,本報告書提出時点で判明している事項についてご記入ください。
研究発表
学会名
発表テーマ
年月日/場所
研究成果物
テーマ
誌名
巻・号
発行年月日
発行所・者
印