2015 年度 早稲田大学 文化構想学部 (現代文) 全体概況 試験時間 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数: ○ 難化 2題 ○ やや難化 解答数: ○ 変化なし 問題の分量(対昨年) ○ 多い ○ 変化なし 出題分野の変化 ○ あり ● なし 出題形式の変化 ○ あり ● なし 新傾向の問題 ○ あり ● なし 90分 15問 ○ やや易化 ● 易化 ● 少ない 総評 2014年度は問題文の文章量が大幅に増加したが、2015年度は(一)(二)とも文章量が減少し た。特に(二)は2014年度の半分の文章量で、2013年度と同等の文章量に戻った。小問数が一 つ減り、解答数が2014年度よりも4つ減少した。設問レベルも例年に比べるとやや易しく、全体と してはかなり易化したと言える。(一)は例年通り複数の文章が出題される形式で、2014年度同様 にA・B2つの文章を読ませるという例年通りのものであった。Aは坂口安吾の「文学のふるさと」の 一節で、Bはそれに対する柄谷行人の評論の一節である。坂口安吾の「堕落論」にも見られる規範と現 実の他者性に関わる内容で、主張されていることを受験生が理解することは難しいと思われるが、設問 は平易である。 (二)は「台詞」と「科白」の違いを論じた言葉の身体性に関わる別役実の文章である。 読みやすい文章で、趣旨はとりやすい。設問では、2年連続で出題されていた文の並べ替えの問題が出 題されなかったことと、前年度(二)で出題されたことわざ・慣用句の意味に関する問題が今年度は出 題されていない点が特徴的であった。設問のレベルについては特に(一)の二つの文章の対応関係に関 する設問が例年に比べて取り組みやすく、全体的にはやや易しくなったと言える。 Copyright (C) 2015 Johnan Prep School 2015 年度 早稲田大学 文化構想学部(現古漢融合問題) 全体概況 試験時間 国語全体で 90 分 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数: ○ 難化 1題 解答数: 10 問 ● やや難化 ○ 変化なし ○ やや易化 問題の分量(対昨年) ○ 多い ● 変化なし 出題分野の変化 ○ あり ● なし 出題形式の変化 ○ あり ● なし 新傾向の問題 ● あり ○ なし ○ 易化 ○ 少ない 総評 第三問が「現古漢融合問題」であることが、当学部の特徴である。問題文甲は唐木順三の名著『中世の 文学』の一節、乙は鴨長明の『発心集』序文、丙は源信の『往生要集』の一節である。問題文甲・乙・ 丙は、丙を踏まえて書かれている乙(波線部A・B)について甲が論じている、という体裁をなしてお り、まさに「国語総合」といった趣がある。今年度の問題は、従来以上に甲・乙・丙が密接に関連して おり、特に問二十三(本文内容合致問題)は各選択肢を「甲・乙・丙」の三つの内容にわたってそれぞ れ吟味しなければならないという、新傾向の問題である。問題文の分量は、甲(現代文)は昨年とほぼ 同量であるが、乙(古文)と丙(漢文)がやや増えた。難易度は、問十四、問十七、問二十三の三問が ただちに正解を得るのが難しいため、昨年と比べてやや難化したように感じられるが、当学部に合格す るためにはこれらの設問でも得点することが必要である。 Copyright (C) 2015 Johnan Prep School
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