2016年1⽉12⽇ ⽇本株ファンドマネージャーの視点 『今年こそ⼤型バリュー株!』 ※このレポートでは、⽇本株ファンドマネージャーが注⽬しているトピックなどを毎週お届けします。 戦後初となる5⽇連続安でスタートした⽇経平均株価ですが、週末の⽶国雇⽤統計が市場の予想を⼤幅に上回 る雇⽤増であったにも関わらず、ドル・円では円⾼のリスク・オフモードとなってしまいました。世界の⾦融 市場の変動や、円⾼に弱い⽇本の株式市場なので、調整は継続する可能性があるかもしれませんが、この様な 時こそ、私が年末にこの『CLOSEUP REPORT』で指摘した「個⼈を味⽅につけた銘柄」に注⽬す るべきだと思います。 リスク・オフモードが続くのであればやはり外国⼈投資家の⽇本株買いに期待するのではなく、個⼈マネーに 期待するところが⼤きくなります。 では、個⼈を味⽅につける銘柄の条件は何でしょうか?⼤きく分けて以下の4つが挙げられると思います。 1. 誰もが知っている有名な企業であること。 個⼈マネーの中⼼である⾼齢者が中⻑期的に投資をする企業となるとこの条件は外せません。 2. 業績が安定していること。 リスク・オフの局⾯ではなによりも業績の安定性が評価されます。 3. 株主還元が充実していること。 配当利回りも当然重要な要素ですが、個⼈の場合は株主優待利回りも重要です。配当+株主優待利回り で考えるべきでしょう。ただし、業績が悪化している企業は減配になったりする可能性があるため、 やはり2の業績の安定性が重要になります。 4. NISA枠で購⼊できること。 今年からNISA枠が100万円から120万円に拡⼤されました。更に4⽉からは1⼈当たり80 万円のジュニアNISAもスタートします。個⼈マネーがリスク資産に⻑期的に投資をする場合は、 税制⾯や⼿数料⾯で有利なこの枠を利⽤することになるでしょう。 この4つの条件を兼ね備えた銘柄は実は⼤型バリュー株に多く該当します。業種では情報・通信業や空運業、 そして⾦融業も該当することになるでしょう。 また、中⻑期的に為替(ドル・円)が円安に戻ることを前提にすれば、輸送⽤機器も⽴派な⼤型バリュー株と して評価(上記4つの条件に当てはまります)できるのではないでしょうか。 ただ、ここ3年の⽇本株の上昇は世界景気の拡⼤により上昇してきたわけではなく、⼤胆な⾦融緩和による円 安誘導により⽀えられてきた⾯が⼤きいと思います。従って、その恩恵を受けていないグローバル企業も数多 く存在します。新興国の景気減速の悪影響を⼤きく受けてきた企業は、今後、株主還元の拡充どころか資本の 毀損や減配などもリスクとして考えておくべきで、⼤型バリュー株でも銘柄選別がより重要になってくるで しょう。 波乱の年明けとなってしまった⽇本株市場ですが、今年は近視眼的になっている⽬線を少し⼤局的な⽬線に移 し物事を⾒ていきたいと思います。今年も『⽇本株ファンド・マネジャーの視点』を宜しくお願い致します。 今年も皆様にとって良い年になるよう願っております。 株式運⽤部 ⼩出 修 ■当資料は情報提供を⽬的として⼤和住銀投信投資顧問が作成したものであ り、特定の投資信託・⽣命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するもの ではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成 しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当 資料に記載されている今後の⾒通し・コメントは、作成⽇現在におけるレ ポート作成者の判断に基づくものであり、事前の予告なしに将来変更される 場合があります。■当資料内の運⽤実績等に関するグラフ、数値等は過去の ものであり、将来の運⽤成果等を約束するものではありません。■当資料内 のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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