4307 野村総合研究所

マーケットウィークリー・531号
2009.3.13
企業ニュース 野村総合研究所
(東証1部:4307) http:// www.nri.co.jp/
作成者:兵藤三郎
野村證券系のシステムインテグレーター
1988年設立。シンクタンク・コンサルティング機
能を併せ持つ大手システムインテグレーター。金融
系、特に証券系システムで圧倒的な強みを持つ。セ
ブン&アイHDも有力顧客であり流通系システムにも
多数の納入実績がある。個別の開発案件で培ったノ
ウハウを複数の顧客に提供する形態の共同利用型シ
ステムサービスに特徴がある。
野村総合研究所の共同利用型システムサービス
STAR-IV
リテール証券向け
69社利用
I-STAR
ホールセール証券向け
46社利用
T-STAR
投資信託運用会社向け
67社利用
BESTWAY
投資信託窓販講座管理
115社利用
BESTPLAN 確定拠出型年金対応
54社利用
(注)社数は2008年6月末現在の利用社数
(出所)野村総合研究所資料よりCAM作成
証券業向けの不振を保険業向けの増加などでカバー
09.3期・第3四半期(4-12月期)は、売上高が2,512億円、前年同期比1%増、営業利益が373
億円、同5%減。証券業向けの不振を保険業向けの増加、運用サービスの増加でカバーした。
証券業向け売上高は985億円、10%減。一方、保険業向けが349億円、同60%増。コスト面で
は利益率の高い運用サービス増加や外部委託費適正化などが寄与した。
09.3期通期は売上高が3,400億円、前期比1%減、営業利益が480億円、同9%減を見込む。
08年12月末での今期中分の受注残は639億円、同51億円増と高水準だが、証券業向けのIT投資
減少リスクを考慮し減収減益の計画。新規開発案件への取り組み強化で先行コストがかさみ
収益性低下も避けられないが、収益性の高い運用サービス強化、経費・外注費のコントロー
ルで営業利益は計画値を確保できよう。
10.3期も厳しい事業環境は続こう。一方、09.3期より注力している保険業向けシステム開
発は引き続き伸長しよう。保険業界のシステム投資増強は、保険金不払い問題等による保険
法改正が主因。当社の保険業向けシステム開発は後発組だが、簡保システムなど複数の基幹
系システムの構築を経験しノウハウを蓄積している。「e-JIBAI」、「InsCOSMIC」などの共
同利用型システムも投入している。また、貸金業法・割賦販売法の改正に対応した新サービ
ス「Daybreak/PL」を09年6月に投入する計画。大手信販はじめ10社から採用内定しており期
待が持てる。
[株価動向・投資判断]
証券業向け減速は織り込み済み、保険業向けの進捗と運用での利益率回復に期待。
<連結業績>
決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
百万円(伸び率%)
百万円(伸び率%)
百万円(伸び率%)
百万円(伸び率%)
07.3
08.3
322,531( 13)
342,289( 6)
43,897( 20)
52,664( 20)
46,099(
55,517(
21)
20)
09.3予
340,000(▲1)
48,000(▲9)
50,000(▲10)
1株利益
円
1株配当
円
27,019(20)
28,157( 4)
664.8
143.5
180.00
50.00
28,500( 1)
145.8
52.00
(注)07年4月1日付けで1株につき5株の割合で株式分割を実施
2800
2600
2400
2200
2000
1800
1600
1400
1200
[週足]
25週平均
5週平均
7/18
9/12
11/7
12/30
2/27
[主要株価指標]
(売買単位:100株)
株価(2009/3/10)
1,466 円
昨年来高値(高値日)
3,750 円(08/ 1/ 8)
同 安値(安値日)
1,310 円(08/10/10)
予想PER(09.3予)
10.1
倍
1株株主資本(08.3)
1,038.7
円
PBR(08.3)
1.41
倍
予想配当利回り
(年52円で)
3.55
%
ROE(08.3)
13.3
%
発行済み株式数
22,500
万株