マーケットウィークリー・821号 2015.3.27 企業ニュース 椿本チエイン (東証1部:6371) 作成者:冨ケ原信久 http://www.tsubakimoto.jp/ 自動車用タイミングチェーンのトップメーカー 1917年に創業。当初は自転車用チェーンを製造していた が、1928年に産業用チェーンへ経営資源を集中し、生産を 開始。1937年、大規模なコンベアプラントを納入、これを 契機にマテハン事業に進出。1951年、ローラチェーンを米 国に初輸出、これを発端にグローバル展開を開始。1958年、 自動車用タイミングチェーンの量産を開始し、自動車部品 事業に進出。1970年、社名を椿本チエインに変更。1986年、 米チェーン会社を買収し、現地生産を開始。以後、世界最 適地生産を進める。14.3期末現在、日・米・欧・アジアで 展開するグループ会社は77社。14.3期の事業別売上高構成 比はチェーン31%、精機12%、自動車部品34%、マテハン 22%。海外売上高構成比は53%、海外生産比率は39%。 ◇売上高と営業利益の推移 (億円) (億円) 2,000 300 営業利益 右軸 1,800 売上高 左軸 200 1,600 1,400 100 1,200 1,000 0 13.3期実績 14.3期実績 15.3期予想 (出所)椿本チエイン資料よりCAM作成 15.3期は中国新規案件の獲得とマテハン事業の収益改善が寄与 15.3期・第3四半期(4-12月)は売上高が1,423億円、前年同期比11%増、営業利益が157億円、 同27%増。チェーンは動力伝動用、搬送用など国内販売が好調だったほか、米国、欧州、アジア の販売が伸長し同12%増。自動車部品もエンジン用タイミングドライブシステムの販売が好調で 同9%増。マテハンは物流業界向けや創薬業界向けなど国内が伸長。海外も欧州で工作機械向け が伸び同15%増。マテハンの受注高は同26%増。営業利益は増収効果や原価改善による増益効果 で同27%増だった。 15.3期の会社計画は売上高が1,910億円、前期比7%増、営業利益が197億円、同14%増。為替 前提は105円/ドル、135円/ユーロ。第3四半期の営業利益進捗率は80%だったが、見直しは行わ なかった。14年10月に欧州系中国自動車メーカーから新規案件を獲得。マテハンの採算改善など を踏まえると、上振れ余地がありそうだ。 [株価動向・投資判断] 15.3期から新中計がスタート。最終年度の17.3期の経営目標は売上高が2,200億円、営業利益 が220億円。15年は中国、メキシコで自動車部品の増産を計画。達成に向けた取り組みを評価。 <業績> 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 13.3 150,002 ( 4) 12,579 ( 4) 12,813 ( 6) 7,428 ( 9) 39.7 7.00 14.3 178,022 ( 19 ) 17,354 ( 38 ) 17,993 ( 40 ) 10,213 ( 37 ) 54.6 10.00 15.3 予 191,000 ( 7) 19,700 ( 14 ) 20,300 ( 13 ) 13,000 ( 27 ) 69.5 14.00 1,200 [週足] 1,100 1,000 13週平均 900 800 700 600 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:1000株) 株価(2015/3/23) 998 円 昨年来高値(高値日) 1,050 円(14/12/8) 同 安値(安値日) 696 円(14/5/8) 予想PER(15.3予) 14.4 倍 1株株主資本(PBR算出用) 650.1 円 PBR 1.54 倍 予想配当利回り 1.40 % (1株当たり配当金年14.00円) ROE(14.3) 9.3 % 発行済み株式数 19,141 万株
© Copyright 2024 ExpyDoc