マーケットウィークリー・823号 2015.4.10 企業ニュース やまびこ (東証1部:6250) http://www.yamabiko-corp.co.jp/ 作成者:冨ケ原信久 小型エンジン搭載の屋外作業機械で世界3位 2008年、共立と新ダイワが株式移転により共同持株会社 やまびこを設立。両社ともチェーンソー、刈払機、パワー ブロワーなど小型エンジン搭載の屋外作業機械が主力事業。 国際市場をにらんだ戦略展開を進めるために経営統合した。 社名の由来は主力製品が山林育成の機械であることから、 山の神様である「やまびこ」を採用した。2009年、子会社 の共立と新ダイワを吸収合併。2011年、中期計画2014を公 表、最終年度の14.3期は目標値を上回った。2014年、ベル ギーのロボット芝刈機メーカーを子会社化。14年末現在、 やまびこ製品は世界90カ国以上で販売され、小型屋外作業 機械分野で世界シェア3位(やまびこ推定)。14.3期の機械 別売上高は小型屋外作業52%、農業用19%、一般産業用12%、 その他17%。海外売上高比率は60%。 ◇売上高と営業利益の推移 (億円) 1,400 1,200 (億円) 140 営業利益 右軸 売上高 左軸 120 1,000 100 800 80 600 60 400 40 200 20 0 0 14.3期実績 15.3期推定 16.3期計画 17.3期計画 (出所)やまびこ資料よりCAM作成 中計2年目の16.3期も二桁の増益を期待 15.3期は売上高が1,050億円、前期比1%増、営業利益が56億円、同12%増と推定。市場別売上 高は、国内が長引く消費税増税前の駆け込み需要の反動と米価下落で購買意欲が落ち込み減収だ ったが、海外は北米市場がチェーンソーや芝刈機が好調に推移。欧州市場もロシア向けが軟調だ ったものの、西欧向けが景気回復基調を追い風に伸長。円安効果も寄与した。営業利益は円安に 伴う利益の増加により販管費増などを吸収し、増益を確保したもよう。 15.3期から新中計がスタート。17.3期の目標は売上高1,200億円、営業利益80億円。ROE12% 以上維持を目指す(14.3期14.5%)。為替の前提条件は100円/ドル、140円/ユーロと設定。今中 計は攻めの3カ年と位置づけ、3事業の拡大を積極的に進め、強固な経営基盤を構築する方針。中 間にあたる16.3期は売上高1,140億円、営業利益70億円と数値目標を設定。北米市場の需要増と 国内需要回復を追い風に、達成に向けた事業展開に期待する。 [株価動向・投資判断] 北米市場で、クボタ販売網活用など積極的に展開。エンジン共通化など諸施策も奏功。 <業績> 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 13.3 89,045 ( 2) 2,212 ( ▲ 21 ) 2,955 ( 2) 2,423 ( 23 ) 237.9 60.00 14.3 103,848 ( 17 ) 5,020 ( 127 ) 5,715 ( 93 ) 4,656 ( 92 ) 451.8 110.00 15.3 推 105,000 ( 1) 5,600 ( 12 ) 6,300 ( 10 ) 4,600 ( ▲ 1 ) 445.3 110.00 6,500 6,000 5,500 5,000 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 [週足] 13週平均 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2015/4/6) 5,360 円 年初来高値(高値日) 6,170 円(15/3/13) 同 安値(安値日) 4,900 円(15/1/7) 予想PER(15.3推) 12.0 倍 1株株主資本(PBR算出用) 3,503.5 円 PBR 1.53 倍 予想配当利回り 2.05 % (1株当たり配当金年110.00円) ROE(14.3) 14.5 % 発行済み株式数 1,103 万株
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