マーケットウィークリー・824号 2015.4.17 企業ニュース 東洋電機製造 (東証1部:6505)http:// www.toyodenki.co.jp 日本の高速鉄道技術を支えてきた電機メーカー 1918年、鉄道車両用電気機器の国産化を目的に設立された。英 国デッカー社(現在のアルストム)より技術を導入。現在でも主 要事業領域はパンタグラフ(集電装置)、主電動機、歯車装置、 制御機器、戸閉装置など鉄道車両用の電気機器。国内ではJR各 社だけでなく、東京メトロ、東武、京成、西武、東急、阪神、阪 急等主要民鉄への納品実績を持つ。新幹線への納品は1964年開業 時の0系から、以降N700系、E5系等へと日本の高速鉄道技術を支 えてきた。海外では、北京地下鉄やパナマ運河用船舶けん引電気 機関車などに実績有り。鉄道向け電気機器事業を中期的な業績け ん引事業と位置づけ、売上高500億円目標に向けた生産体制の再構 築を検討中。先日、滋賀県土地開発公社が造成中の工業用地を取 得するための売買予約契約を締結した。 作成者:兵藤三郎 ◇14.5期売上高構成比 産業 31% 情報 機器 5% 交通 64% (出所)東洋電機製造資料よりCAM作成 交通の海外事業がけん引、会社計画上振れを予想 15.5期・第3四半期(6-2月)の業績は売上高が288億5,600万円、前年同期比18%増、営業利益 が9億1,300万円、同164%増。交通の売上高が198億7,800万円、同29%増、営業利益が21億700万 円、同39%増とけん引。国内の堅調な推移に加え、北京、成都等中国高速鉄道向け歯車装置など の大型案件もあり海外も伸長した。産業機器も自動車開発用機器をけん引役に増収、ミックスの 変化で利益は大幅改善した。受注高は昨年大口案件があった反動で減少、会社計画も若干未達で はあったが、高水準をキープしている。 15.5期業績の会社計画は、売上高が400億円、前期比14%増、営業利益が18億円、同67%増。 交通では高い進捗率で上振れを予想する一方、産業での苦戦を示唆し会社計画は据え置かれた。 交通では、第1四半期(6-8月)初期費用の計上等で利益率が悪化したものの、第2四半期以降解 消、3-5月期にも特殊な費用計上の予定はなく、会社計画を上振れると想定する。 [株価動向・投資判断] 海外事業の拡大により成長が期待できる銘柄と考える。足元、株価は年初来高値水準だが、中 期的な成長力を考慮すれば、株価の上昇余地があろう。 <業績> 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 13.5 30,575 ( ▲ 21 ) 501 ( ▲ 71 ) 1,150 ( ▲ 36 ) 722 ( ▲ 8 ) 15.0 6.00 14.5 34,957 ( 14 ) 1,076 ( 115 ) 1,035 ( ▲ 10 ) 644 ( ▲ 11 ) 13.4 6.00 15.5 予 40,000 ( 14 ) 1,800 ( 67 ) 2,100 ( 103 ) 1,200 ( 86 ) 24.9 6.00 500 480 460 440 420 400 380 360 340 320 300 [週足] 13週平均 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:1000株) 株価(2015/4/13) 437 円 年初来高値(高値日) 451 円(15/4/6) 同 安値(安値日) 387 円(15/1/9) 予想PER(15.5予) 17.6 倍 1株株主資本(PBR算出用) 457.5 円 PBR 0.96 倍 予想配当利回り 1.37 % (1株当たり配当金年6.00円) ROE(14.5) 3.4 % 発行済み株式数 4,868 万株
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