マーケットウィークリー・823号 2015.4.10 企業ニュース 東急不動産ホールディングス (東証1部:3289) http://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp / 東急線沿線に強みを持つ不動産会社 (億円) 400 350 300 250 200 150 100 50 0 -50 -100 375 作成者:奥村義弘 ◇15.3期会社計画(営業利益) 1922年、田園都市㈱(1918年設立)が、わが国初の「田 94 93 園都市」計画に基づく洗足住宅地、多摩川住宅地(現、田 70 33 15 9 園調布)の販売を開始したのをルーツとする。同事業を引 き継いだ東京急行電鉄㈱が1953年に、不動産部門を分離独 立、東急不動産㈱を設立した。住宅の建設・販売、賃貸や 管理、スポーツクラブ、ホテル、ゴルフ場やスキー場など (出所)東急不動産ホールディングス公表資料よりCAM作成 のリゾート関連まで幅広く手掛ける。2013年に東急不動産 ㈱、㈱東急コミュニティ、東急リバブル㈱の3社による持ち株会社として設立。 ▲ 58 銀座5丁目、渋谷駅周辺など優良プロジェクトへの関心高まる 15.3期の会社計画は売上高が7,600億円、前期比6%増、営業利益が630億円、同3%増。第3四 半期累計の営業利益は378億円、前年同期比8%増。進捗率は60%であるが、REITへの物件売 却による利益の確保、例年のマンションの売上計上タイミングなどから順調な進捗と考える。主 力の賃貸を中心とする都市事業では、新規開業の「汐留ビルディング」「新宿アイランド」「ノ ースポート・モール」などが寄与、また賃料が上昇傾向にあること、リテールでは成約価格が上 昇傾向にあることから増益基調をキープしたと推定する。 16.3期は、緩やかな不動産市況の上昇を想定するが、本社ビルの建て替え、移転を計画してお り、微増益となろう。注目されるのが昨年11月に発表の新中長期経営計画で示されたポテンシャ ルの高さ。15.3期から17.3期までの3年間で、不動産売却をまじえ8,200億円の投資計画。大型開 発案件としては、まず15年秋に大型商業施設として開業予定の「銀座5丁目プロジェクト」が注 目される。銀座・数寄屋橋の一角に位置する好立地、テナントの内定も進んでおり、フル寄与す る17.3期以降は70億円超の利益創出を予想する。その他クールジャパンの拠点として関心の高い 渋谷再開発の中核としても注目が集まろう。17.3期の経営目標は営業利益730億円、DEレシオ 2.6倍。21.3期は営業利益1,000億円、DEレシオ2倍台前半を目指す。 [株価動向・投資判断] 株価は不動産市況に左右されやすい。現在は期待先行の株価水準だが、17.3期の銀座プロジェ クト本格寄与で収益力に厚みが増せば、長期保有スタンスで評価が高まりやすいと考える。 <業績> 決算期 14.3 15.3 推 1,000 950 900 850 800 750 700 650 600 550 500 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 714,067 ( 760,000 ( [週足] -) 6) 61,433 ( 63,000 ( -) 3) 26週平均 13週平均 50,583 ( 51,000 ( ー) 1) 23,712 ( 25,000 ( -) 5) 41.6 41.1 4.50 10.00 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2015/4/6) 843 円 年初来高値(高値日) 849 円(15/3/25) 同 安値(安値日) 726 円(15/2/2) 予想PER(15.3推) 20.5 倍 1株株主資本(PBR算出用) 584.9 円 PBR 1.44 倍 予想配当利回り 1.19 % (1株当たり配当金年10.00円) ROE(14.3) 7.5 % 発行済み株式数 64,083 万株
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