企業ニュース アイシン精機

マーケットウィークリー・821号
2015.3.27
企業ニュース アイシン精機
(東証1部:7259)
作成者:冨ケ原信久
http://www.aisin.co.jp/
トヨタ系列の部品大手。ATやブレーキに強み
1943年、現トヨタ自と現川崎重工の共同出資により、東
海飛行機を創立。1945年、社名を愛知工業と変更し、ミシ
ン、自動車部品の生産を開始。1960年、鋳造部門を分離し、
アイシン高丘を設立。1965年、新川工業と合併し、社名を
アイシン精機と変更。1969年、米ボーグ・ワーナー社と合
弁でオートマチックトランスミッション(AT)を生産す
る現アイシンAWを設立。1991年、マニュアルトランスミ
ッション(MT)を分離し、アイシンAIを設立。2001年、
ブレーキ部品の開発・生産・販売を行うアドヴィックスを
設立。14年3月末現在、21の国・地域で事業を展開。14.3
期のグループ会社別売上高構成比はアイシン31%、アイシ
ンAW37%、アイシン高丘9%、アイシンAI5%、アドヴ
ィックス18%。トヨタG向け売上高比率64.4%。
◇売上高と営業利益の推移
(億円)
(億円)
35,000
3,000
営業利益 右軸
30,000
売上高
左軸
2,500
2,000
25,000
1,500
20,000
1,000
15,000
500
10,000
0
13.3期実績
14.3期実績
15.3期予想
(出所)アイシン精機資料よりCAM作成
15.3期は中国自動車市場のAT化が追い風
15.3期・第3四半期(4-12月)は売上高が2兆1,913億円、前年同期比4%増、営業利益が1,155
億円、同11%減。国内需要は弱含んだが、北米、中国での生産台数増と円安効果により売上高は
伸長した。得意先売上高ではトヨタGが同3%増だったが、VW&アウディが同4%増、PSAが
同33%増、BMWが同50%増だった。中国市場をターゲットとした欧州勢のラインアップにAT
が加わり、この需要を取り込んだもよう。北米市場ではトヨタ自や他の日系メーカーの販売増に
より、ATやブレーキなどが好調だった。営業利益は増収効果や原価低減効果があったが、減価
償却費や研究開発費など先行費用が膨らみ減益だった。
15.3期の会社計画は売上高が2兆9,400億円、前期比4%増、営業利益が1,650億円、同4%減。
売上高を400億円増やしたが、営業利益は据え置いた。前提とするトヨタの生産台数を898万台と
前回比11万台減らしたが、中国での新ビジネス伸長で補う計画だ。
[株価動向・投資判断]
トヨタG内のAT、MT、ブレーキ事業の集約化はアイシン精機の収益基盤を強化しよう。
<業績>
決算期
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
1株利益
1株配当
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
百万円 (伸び率)
円
円
13.3
2,529,964 (
10 ) 148,892 (
22 ) 158,725 (
23 )
77,518 (
40 )
275.1
75.00
14.3
2,822,215 (
12 ) 171,196 (
15 ) 189,462 (
19 )
90,089 (
16 )
319.5
95.00
15.3 予 2,940,000 (
4 ) 165,000 ( ▲ 4 ) 188,000 ( ▲ 1 )
82,000 ( ▲ 9 )
290.4 95.00
5,000
4,500
[週足]
13週平均
4,000
3,500
3,000
26週平均
[主要株価指標]
(売買単位:100株)
株価(2015/3/23)
4,535 円
昨年来高値(高値日)
4,615 円(14/12/3)
同 安値(安値日)
3,350 円(14/3/24)
予想PER(15.3予)
15.6 倍
1株株主資本(PBR算出用)
3,569.8 円
PBR
1.27 倍
予想配当利回り
2.09 %
(1株当たり配当金年95.00円)
ROE(14.3)
9.7 %
発行済み株式数
29,467 万株