マーケットウィークリー・799号 2014.10.10 企業ニュース J T (東証1部:2914) http://www.jti.co.jp/ 作成者:池田隆行 世界3位のたばこメーカー 1985年、旧・日本専売公社から業務を継承し、日本 たばこ産業を設立。1999年にRJRインターナショナ ルを買収し、JTインターナショナルを設立した。2007 年には英ギャラハーを買収。世界のたばこブランド上 位6位のうち、マイルドセブン、キャメル、ウインスト ンの3ブランドを保有し、世界第3位のたばこメーカー となっている。海外ではロシアやフランス、イタリア、 スペイン、英国、トルコ、台湾などに展開。さらに、 販売地域を拡大する方針。医薬事業では抗HIV薬な どの開発を、食品事業では「ルーツ」ブランドを中心 とした飲料や加工食品などを手掛けている。 ◇売上収益構成比(14.3期) 加工食品 7% 医薬 3% 飲料 8% 国内たばこ 30% 海外たばこ 53% (出所)JT会社資料よりCAM作成 14.12期はリストラ費用があるものの、15.12期はその効果と海外事業に期待 14.12期・第1四半期(4-6月)の連結業績は売上収益が5,564億円、前年同期比2%増、営業利 益が1,482億円、同1%増。国内たばこ事業は駆け込み需要の反動減などでたばこの販売数量が同 16%減だった。一方、海外たばこ事業が値上げ効果や円安の影響により増益だった。 14.12期の会社計画は売上収益が2兆1,500億円、営業利益が4,820億円。決算期を3月から12月 に変更した。今期は国内事業が14年4-12月の9カ月決算、海外事業が14年1-12月の12カ月と変則 決算となる。国内たばこ事業は4月以降のたばこの値上げや新製品発売効果が下支えだが、前期 の保有不動産の売却益がなくなることや国内4工場閉鎖に伴う早期割増退職金の計上により営業 利益は弱含む見通し。一方、海外たばこ事業はたばこの販売数量が減るものの、値上げ効果と円 安の影響で増収増益となる見通し。15.12期は国内たばこ事業でリストラ費用がなくなることに 加え、リストラ効果や新製品による売上増が期待される。海外たばこ事業ではたばこの値上げ効 果や円安の影響に加え、販売地域の拡大も寄与しよう。 [株価動向・投資判断] 15.12期の業績拡大を織り込む展開を期待。株主還元に対する市場の期待が高まれば株価の刺 激材料となろう。 <業績> 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 13.3 2,120,196 ( 4 ) 532,213 ( 16 ) 509,355 ( 15 ) 343,596 ( 7) 181.1 68.00 14.3 2,399,841 ( 13 ) 648,260 ( 22 ) 636,203 ( 25 ) 427,987 ( 25 ) 235.5 96.00 14.12 予 2,150,000 ( - ) 482,000 ( -) -( -) 344,000 ( -) 189.3 100.00 決算期を14.12期から12月決算に変更。 [主要株価指標] (売買単位:100株) [週足] 株価(2014/10/6) 3,603 円 13週平均 4,000 年初来高値(高値日) 3,804 円(14/7/15) 3,800 同 安値(安値日) 2,992 円(14/1/30) 3,600 予想PER(14.12予) 19.0 倍 3,400 1株株主資本(PBR算出用) 1,252.8 円 3,200 PBR 2.88 倍 26週平均 3,000 予想配当利回り 2.78 % 2,800 (1株当たり配当金年100.00円) ROE(14.3) 19.9 % 発行済み株式数 200,000 万株
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