マーケットウィークリー・824号 2015.4.17 企業ニュース コマツ (東証1部:6301) http://www.komatsu-kenki.co.jp/ 作成者:冨ケ原信久 建設機械の大手、世界シェアは2位 1921年、竹内鉱業の小松鉄工所を分離独立し、小松製作 所を設立。トラクターやブルドーザーなど国産化に成功。 1951年、東京に本社移転。建機のライナップを順次拡充。 1955年、初の建機輸出となるアルゼンチン向け輸出契約を 締結し、海外進出に乗り出す。14年現在、世界151カ国、201 社の代理店網を構築し、全世界需要地の99%(台数ベース) をカバー。2001年、建設機械の情報を遠隔で確認するため のシステム「コムトラックス」を標準装備化。2008年、無 人トラック運行システムが稼働。2013年にICTブルドー ザー、2014年にICT油圧ショベルの販売開始。2014年、 建設現場ICTソリューション「スマートコンストラクシ ョン」がスタート。14.3期の事業別売上高構成比は建設機 械・車両90%、産業機械他10%。 ◇14.3期建設機械・車両の地域別売上高 中近東3% アフリ カ6% 日本20% オセア ニア9% アジア 11% 北米16% 中国9% CIS4% 中南米 15% 欧州 7% (出所)コマツ資料よりCAM作成 16.3期は建設機械の情報化機種・サービスの普及期入りに期待 15.3期は売上高が1兆9,250億円、前期比1%減、営業利益が2,550億円、同6%増と推定。建設 機械・車両は米、欧が景気回復を追い風に伸長したが、日本が排ガス規制特需の反動で微減とな ったほか、中国、ロシア、オセアニアなどが景気減速や資源価格下落の影響により新車需要が減 少。一方、産業機械は自動車向けや半導体向けを中心に堅調だった。営業利益は建設機械台数減 の影響があったが、メンテ、保守などサービス増収や円安の効果で増益を確保したもよう。 16.3期は現中計の最終年度となる。計画では売上高2兆3,000億円前後、営業利益率18-20%を 目標値と設定したが、新興国の景気減速、資源価格の軟調な推移が新車購買意欲を圧迫しており、 計画達成のハードルは高そうだ。一方、 「コムトラックス」によると建設機械の稼働率は底堅く、 オーバーホールなど保守・メンテの需要が上向いているのがプラスに働きそうだ。さらに円安で 推移していることを踏まえると、増益基調が続くと見込めよう。 [株価動向・投資判断] 鉱山開発会社はコスト削減意欲が高まっており、ICT建機、新サービス普及に追い風。 <業績> 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 13.3 1,884,991 ( ▲ 5 ) 211,602 ( ▲ 17 ) 204,603 ( ▲ 18 ) 126,321 ( ▲ 24 ) 132.6 48.00 14.3 1,953,657 ( 4 ) 240,495 ( 14 ) 242,056 ( 18 ) 159,518 ( 26 ) 167.4 58.00 15.3 推 1,925,000 ( ▲ 1 ) 255,000 ( 6 ) 249,000 ( 3) 157,000 ( ▲ 2 ) 164.7 58.00 3,000 2,800 [週足] 13週平均 2,600 2,400 2,200 2,000 1,800 1,600 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2015/4/13) 2,530.5 円 年初来高値(高値日) 2,686.0 円(15/1/5) 同 安値(安値日) 2,306.0 円(15/2/2) 予想PER(15.3推) 15.4 倍 1株株主資本(PBR算出用) 1,486.4 円 PBR 1.70 倍 予想配当利回り 2.29 % (1株当たり配当金年58.00円) ROE(14.3) 12.4 % 発行済み株式数 97,197 万株
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