第6回演習プリント(テイラー展開・マクローリン展開) 問題・解答

演習プリント
第 6 回 テイラー展開・マクローリン展開
学籍番号
月
日
氏名
提出課題にした場合は, 学籍番号と氏名をはっきり書くこと. 解読できない場合は無効とする.
また, 複数枚に渡る場合は本用紙を表紙にすること.
6-1. 次の関数 f (x) を x0 を中心に n 次の項 (つまり (x − x0 )n の項) までテイラー展開せよ.
ただし α は実数の定数とする.
(1) f (x) = cos x (x0 = 0, n = 4)
(3) f (x) = x
α
(x0 = 0, n = 3)
(2) f (x) = log x (x0 = 1, n = 3)
(4) f (x) = ex
2
(x0 = 0, n = 6)
類題 6-1. 教科書 p.101 問 3.44
http://www2.kobe-u.ac.jp/~akagi56/class/ に配布プリント, 未解説の演習の解答などがあ
ります. 確認してください.
演習 6 解答
6-1.
(1) f 0 (x) = − sin x, f 00 (x) = − cos x, f (3) (x) = sin x, f (4) (x) = cos x より
f (0) = 1, f 0 (0) = 0, f 00 (0) = −1, f (3) (0) = 0, f (4) (0) = 1 である. 従って
cos x = 1 −
ちなみに, cos x の高次導関数の表示
(
(−1)m+1 sin x
(cos x)(n) =
(−1)m cos x
x 2 x4
+
+ ···
2!
4!
if n = 2m + 1
n = cos x + π
2
if n = 2m
を考慮すると, cos x のマクローリン展開は以下のようになります. これはとても有名なマ
クローリン展開ですので覚えておきましょう.
∞
X
x2 x4
(−1)m 2m
(−1)m 2m
cos x = 1 −
+
+ ··· +
x + ··· =
x
2!
4!
(2m)!
(2m)!
m=0
(2) f 0 (x) = x−1 , f 00 (x) = −x−2 , f (3) (x) = 2x−3 より
f (0) = 0, f 0 (1) = 1, f 00 (1) = −1, f (3) (1) = 2 である. 従って
1
1
log x = (x − 1) − (x − 1)2 + (x − 1)3 + · · ·
2
3
(3) f 0 (x) = αxα−1 , f 00 (x) = α(α − 1)xα−2 , f (3) (x) = α(α − 1)(α − 2)xα−3 より
f (1) = 1, f 0 (1) = α, f 00 (1) = α(α − 1), f (3) (1) = α(α − 1)(α − 2) である. 従って
xα = 1 + α(x − 1) +
α(α − 1)
α(α − 1)(α − 2)
(x − 1)2 +
(x − 1)3 + · · ·
2!
3!
(4) 指数関数 ex のマクローリン展開
x
e =
∞
X
xn
n=0
n!
の x を x2 と交換すれば
2
ex =
∞
X
x2n
n=0
2
n!
= 1 + x2 +
x4 x 6
+
+ ···
2!
3!
(ex の 6 階導関数まで計算した人はご苦労さまでした. もちろんそれでも展開式が正し
ければ○です.)