ブラジルの金融市場動向

2016年7月19日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年7月9日~2016年7月15日の推移】
【1】先週の回顧
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年6月17日~2016年7月15日)
先週のブラジル・レアルは対米ドルでは横ばいとなりま
したが、対円では上昇しました。債券市場に関しては、短
期金利はおおむね横ばいとなり、長期金利は低下しまし
た。
38
(円/レアル)
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
36
2.00
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
3.28
高
下院議長を辞任したクーニャ氏に代わり、下院議長選
出の選挙が行われ、テメル大統領代行の政策を支持して
いるDEM(民主党)のロドリゴ・マイア議員が下院議長に
選ばれました。これによりブラジルの財政再建が進むとの
期待が高まったため、レアルの上昇をはじめ株価・債券
価格ともに堅調な展開となりました。
34
3.00
32
3.50
海外では、中国のGDP(国内総生産)や米国の小売売
上高などの予想を上回る経済指標が発表されており、リ
スク資産を選好する動きを後押ししましたが、フランスの
テロ事件やトルコのクーデター未遂は、リスク資産から逃
避する出来事となりました。総じて、ブラジルへの影響は
限定的となりました。円に関しては、参院選を終え安倍首
相が経済対策実施の方針を示したことが材料視され円
安となりました。
28
【2】今週の見通し
国内では、引き続き財政状況と政治動向に注目が集ま
るとみられます。2017年のプライマリーバランスの赤字目
標額は、1,390億レアルと発表されています。今年の目標
額である1,705億レアルの赤字を下回る数字となるため、
財政健全化に対して協力的な下院議長の就任によって、
今後の国会での政策審議に対して安心感が広がってい
ます。政府は、景気回復による歳入増と公共事業の民営
化や資産売却により目標を達成するとしており、財政赤
字を改善させるための政策に関する議会での審議の行
方が、今後の注目材料になると思われます。
レアル
2.50
30
4.00
31.98
4.50
26
6/17
6/24
7/1
安
5.00
7/15
7/8
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【ブラジル 金利推移】
14.0
(2016年6月17日~2016年7月15日)
(%)
2年国債
13.5
13.0
12.5
12.37
12.0
海外では、投資家センチメントが改善しており、ブラジ
ル資産には追い風となっていますが、中央銀行は引き続
きレアル売り米ドル買いに相当する為替オペレーションを
行っており、為替動向は落ち着いた推移となると思われ
ます。また、今週はCopom(金融政策委員会)が開催され
る予定であり、政策金利は据え置きが見込まれますが、
今後の金融政策を占う上で声明文には注目が集まるとみ
られます。
11.5
11.0
6/17
6/24
7/1
7/8
7/15
【3】主要経済指標
発表日
7/12
7/14
7/20
7/21
発表頻度
期間
毎月
2016年5月
毎月
2016年5月
毎月
-毎月
2016年7月
指標名
小売売上高(前年同月比)
経済活動指数(前年同月比)
SELICレート
インフレ率(15日締め、前年同月比)
データ
-9.0%
-4.92%
---
(参考)前回
-6.9%
-5.00%
14.25%
8.98%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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