2016年7月11日ブラジルの金融市場動向 Weekly Report 【2016年7月2日～2016年7月8日の推移】【1】先週の回顧【ブラジル・レアル為替推移】（2016年6月10日～2016年7月8日）先週のブラジル・レアルは対米ドル、対円ともに下落しました。金利は低下しました。週初は、米国の独立記念日により大きな動きは見られませんでしたが、その後は英国不動産ファンドが英国の EU（欧州連合）離脱の懸念により解約が殺到していることで解約停止措置を講じたことが金融不安を想起させたほか、欧州の金融機関に対する懸念からリスク資産から逃避する動きが見られたため、レアル建ての資産が売られ、円や米ドル高となりました。また、中央銀行がレアル売り米ドル買いに相当する介入を実施したことによりレアル安となりました。週後半には、政府の経済対策チームが2017年のプライマリーバランスの赤字目標額を1,390億レアルに設定したことが、市場では財政健全化路線の継続と受け止められ、レアル高となり債券価格も上昇しました。また、中央銀行のレアル売り介入が実施されなかったこともレアル反発要因となりました。【2】今週の見通し 38 （円/レアル）（レアル/米ドル）円/レアル（左軸） 36 政府は、景気回復による歳入増と公共事業の民営化や資産売却などにより目標を達成するとしています。また、景気が悪化し歳入が伸び悩んだ場合は、増税を行うことも否定しておらず、政府の財政健全化に対する意思表明と捉えられています。一方で、社会保障費は年々増加することが見込まれており、目標達成が不透明であるとの見方もあります。いずれにせよ財政赤字を改善させる政策の議会での審議の行方が、今後の注目材料になると思われます。レアル 2.50 レアル/米ドル(右軸、上下反転） 3.30 高 34 3.00 32 3.50 30 4.00 28 4.50 30.46 26 安 5.00 6/10 6/17 6/24 7/1 7/8 ※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。【ブラジル金利推移】国内では、引き続き財政状況と政治動向に注目が集まるとみられます。2017年のプライマリーバランスの赤字目標額は、市場予想を下回る1,390億レアルと発表され、今年の目標額である1,705億レアルの赤字を下回る数字となっています。与党内には今年と同程度の赤字額を望む声もあったということで、今回の発表は政府が財政健全化路線を選択したと好感されています。 2.00 14.0 （2016年6月10日～2016年7月8日）（％） 2年国債 13.5 13.0 12.5 12.35 12.0 11.5 11.0 6/10 6/17 6/24 7/1 7/8 【3】主要経済指標発表日 7/5 7/8 7/12 7/13 発表頻度毎月毎月毎月毎月期間 2016年6月 2016年6月 2016年5月 2016年5月指標名ブラジル購買担当者総合指数（PMI）インフレ率（前年同月比）小売売上高（前年同月比）経済活動指数（前年同月比）データ 42.3 8.84% --- （参考）前回 38.3 9.32% -6.7% -4.99% （出所：ブルームバーグより大和投資信託作成）当資料のお取り扱いにおけるご注意 ■当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。 ■当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。 ■当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。 ■当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。販売会社等についてのお問い合わせ⇒大和投資信託フリーダイヤル 0120-106212（営業日の9:00～17:00） HP http://www.daiwa-am.co.jp/ 1/1