ブラジルの金融市場動向 Weekly Report

2017年1月16日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2017年1月7日~2017年1月13日の推移】
【1】先週の回顧
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年12月16日~2017年1月13日)
週初発表された弱い経済指標やインフレ率の鈍化が、
Copom(金融政策委員会)での利下げ予想を裏付ける格
好となりました。
中央銀行は、政策金利を0.75%ポイント引き下げ、
13.0%とすることを決定しました。利下げの決定は全会一
致で行われていますが、大方の市場予想であった0.50%
ポイントを上回る大幅な利下げとなりました。中央銀行は
声明文の中で、抑制されたインフレ期待やディスインフレ
の広がり、経済活動の予想以上の弱さを踏まえ、金融緩
和サイクルを前倒しするのに適切であると判断し、積極的
な緩和を行うことを決めたと説明しています。
レアルの対米ドル為替レートに関しては、中央銀行から
のレアル売りに相当する為替介入が警戒され、上値が抑
えられたことで、変動は小幅にとどまりました。
【2】今週の見通し
42
(円/レアル)
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
40
引き続き、財政健全化の動向や、テメル政権の財政再
建の実行力が注目されています。公的年金支給年齢の
引き上げや社会保障改革などの緊縮策には各方面から
反発も予想されますが、政権が財政健全化を着々と進め、
海外投資家の信認改善が続いた場合には、ブラジル資
産への投資活発化を通じてレアルが下支えされることが
期待されます。
レアル
2.6
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
35.54
38
2.8
36
3.0
34
3.2
32
3.22
30
3.4
高
安
3.6
28
12/16
12/23
12/30
3.8
1/13
1/6
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【ブラジル 金利推移】
今週は、インフレ率などの経済指標が発表される予定
です。また、Copom議事録が発表されます。今後の金融
緩和サイクルの期間や、金融緩和のペースに関して言及
されるかが注目されます。市場では、次回以降のCopom
においても同様のペースでの利下げが予想されています。
2.4
12.5
(2016年12月16日~2017年1月13日)
(%)
2年国債
12.0
11.5
11.0
10.54
10.5
10.0
9.5
12/16
12/23
12/30
1/6
1/13
【3】主要経済指標
発表日
1/10
1/11
1/12
1/13
1/19
発表頻度
毎月
毎月
毎月
毎月
毎月
期間
2016年11月
2016年12月
-2016年11月
2017年1月
指標名
小売売上高(前年同月比)
インフレ率(前年同月比)
SELICレート
経済活動指数(前年同月比)
インフレ率(15日締め、前年同月比)
データ
-3.5%
6.29%
13.00%
-2.02%
--
(参考)前回
-8.1%
6.99%
13.75%
-5.34%
6.58%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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