ブラジルの金融市場動向 Weekly Report

2016年9月20日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年9月10日~2016年9月16日の推移】
【1】先週の回顧
先週のブラジル・レアルは対円では小幅に下落、対米
ドルでは小幅に上昇しました。債券市場は金利が低下し
ました。
9月に入ってからのFRB(米国連邦準備制度理事会)高
官の発言により米国の利上げ観測が高まったことや、
ECB(欧州中央銀行)が追加金融緩和に慎重な姿勢を
示したことなどから始まった世界的なリスクオフの流れが、
先週前半まで続きました。週中から週末にかけて一巡す
ると、レアルは反発しました。債券市場では同様に週後
半の戻りが大きくなりました。
国内材料では、政府が、空港運営権や電力インフラ、
石油生産設備など34に及ぶ国営事業の大規模な民営化
計画(コンセッション)を公表しました。政治面では、クー
ニャ前下院議長がスイス秘密口座所持を否定した虚偽
証言などの理由により議員資格の剝奪が下院で決定さ
れたほか、パラナ州連邦検察局がルラ元大統領を収賄
の疑いで告発しました。
【2】今週の見通し
今週は日米で金融政策決定会合が予定されていま
す。結果次第では市場全体の変動が大きくなる可能性が
あり、短期的には外部要因に左右されやすい展開を見
込みます。
ブラジルでは引き続きテメル政権の財政再建を実行す
る意欲や能力、議会での審議の行方が注目されていま
す。テメル大統領は議会と国民に対して財政再建の必要
性への理解を求め、歳出シーリング法案などを提案して
いますが、公的年金支給年齢の引き上げや社会保障改
革など国民に痛みを強いる具体的な政策には議会から
の反発も多いため、大統領や財務大臣の議会運営手腕
が試されています。10月に予定されている地方選挙後
に、財政再建審議は本格化すると思われます。経済指標
面では輸出が回復基調にありますが、内需に力強さを欠
く状態が続いています。インフレ率はピークアウトしました
が高止まっています。財政改革議論の進捗、インフレの
沈静が望まれます。
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年8月19日~2016年9月16日)
(円/レアル)
40
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
38
3.26
3.0
34
3.2
32
3.4
30
3.6
31.33
28
8/26
9/2
高
安
3.8
26
8/19
レアル
2.8
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
36
2.6
4.0
9/16
9/9
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【ブラジル 金利推移】
14.0
(2016年8月19日~2016年9月16日)
(%)
2年国債
13.5
13.0
12.5
12.10
12.0
11.5
11.0
8/19
8/26
9/2
9/9
9/16
【3】主要経済指標
発表日
9/13
9/19
9/20
9/22
発表頻度
毎月
毎月
毎月
毎月
期間
2016年7月
2016年7月
2016年8月
2016年9月
指標名
小売売上高(前年同月比)
経済活動指数(前年同月比)
登録雇用創出合計
インフレ率(15日締め、前年同月比)
データ
-5.3%
-5.20%
---
(参考)前回
-4.8%
-2.90%
-94,724
8.95%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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