ブラジルの金融市場動向

2016年4月18日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年4月9日~2016年4月15日の推移】
【1】為替動向
先週のブラジル・レアルは、ルセフ大統領が弾劾される
可能性が高まったことで政権交代への期待から上昇しま
した。一方、レアルの上昇に伴いブラジル中央銀行は米
ドル買いレアル売りに相当する為替オペレーションを行っ
たことで、上昇率は抑制されました。
今週も引き続きルセフ大統領の弾劾をめぐる動きや政
治動向が注目されます。レアルの上昇率が大きくなる際
には、中央銀行が介入を行うため、変動率は抑制される
と思われます。また、国外の要因としては、17日(現地、
以下同様)にOPEC(石油輸出国機構)・非OPEC国の産
油国会合による増産凍結の合意が成立しなかったことで、
原油をはじめとした商品市況に注目が集まります。
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年3月18日~2016年4月15日)
38
(円/レアル)
円/レアル(左軸)
36
1.50
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
30.79
2.50
32
3.00
30
3.50
28
4.00
3.53
26
24
3/25
レアル
2.00
34
3/18
【2】金利動向
(レアル/米ドル)
4/1
高
安
4.50
5.00
4/15
4/8
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
先週のブラジル債券市場は金利が低下しました。先週
は、ルセフ大統領の弾劾に関する進捗状況が相場を左
右しました。11日に大統領の弾劾に関する下院特別委
員会で賛成票が多数を占めたことで、17日に下院本会
議で弾劾の採決がなされることとなりました。また、与党の
連立先であったPP(進歩党)が連立から離脱したことで、
政権交代への期待が高まり、大きく金利が低下する展開
となっています。
【ブラジル 金利推移】
15.0
(2016年3月18日~2016年4月15日)
(%)
2年国債
14.5
14.0
昨今のブラジル金融市場は、政治的要因で動くことが
多く、政局が不透明な中、今後も変動の大きい展開が想
定されます。ルセフ大統領が弾劾されれば、市場寄りの
政策を打つと見られるテメル副大統領が昇格するため、
市場はルセフ大統領の弾劾が成立することを期待してい
るとみられます。
13.5
13.0
12.91
12.5
12.0
3/18
3/25
4/1
4/8
4/15
【3】主要経済指標
発表日
4/12
4/18
4/20
4/20
発表頻度
毎月
毎月
毎月
毎月
期間
2016年2月
2016年2月
2016年2月
2016年4月
指標名
小売売上高(前年同月比)
経済活動指数(前年同月比)
全国失業率
インフレ率(15日締め、前年同月比)
データ
-4.2%
----
(参考)前回
-10.6%
-7.55%
9.5%
9.95%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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