みずほ銀行香港資金部

みずほ銀行香港資金部
27-Jun-16
<為替> 英国のEU離脱決定を受けて人民元は6.65まで急落
<金利> リスク回避姿勢の高まりから人民元金利は上昇
<株式> 上海株式指数は英国ショックから比較的速やかに回復
HK Open
High
Low
HK Close
前週末比(※)
USD/CNH
6.6029
6.6520
6.5783
6.6366
+393
USD/CNY
6.5760
6.6252
6.5691
6.6212
+354
6.5708
2,887.64
6.5935
2,919.30
6.5656
2,807.60
6.5776
2,854.29
+120
-24
今週の動向
人民銀行基準仲値
上海総合指数
※USD/CNY,USD/CNHについては pips表示
※USD/CNY,USD/CNHについてはpips表示
今週の動向
CNHフォワード (1yr)
CNH通貨スワップ (3yr)
HK Close
前週末比
今週の動向
HK Close
前週末比
1,400
3.1100%
-18
-0.06%
CNH Hibor (3mth)
CNH金利スワップ (3yr)
2.7040%
3.7500%
-0.009%
+0.15%
【直近相場動向及び見通し】
米ドル/オフショア人民元は小幅人民元高基調で推移した後、英国民投票の結果を受けて急激な人民元安となり、1月以来の
水準となる6.6520に達した。世界中が注目していた英国民投票だが、投票前までは残留派が優勢との思惑から6.58近くまで人民元高
が進んだものの、開票過程で離脱が現実味を帯びてくると市場は極度のリスクオフに転じた。結局51.89%対48.11%で離脱派が
勝利を収め、6.6520まで人民元安が進んだ。米ドル/オフショア人民元フォワードレート1年物は人民元急落懸念の高まりから一時
+1,500ポイント超に達し、同様にオンショア/オフショア人民元スプレッドも+343まで急拡大した。
英国EU離脱のリスクオフムードの中で人民元を手元に確保しようとする市場参加者の動きはあったが、オフショア人民元の金利は
上昇基調とはならず。また、点心債(オフショアの人民元建て債券)市場が閑散とする中で米ドル/オフショア人民元クロスカレンシー
スワップ3年物も3.11%前後と横ばいで推移。オンショア人民元の金利も英国のEU離脱懸念の高まりの中で上昇し、ベンチマークの
7日間レポレートは先週末が2.26%だったのに対し、2.38%に上昇した。
今週のオフショア人民元は6.62から6.67と人民元安基調で推移する見通し。足元の金融市場の動揺を受けて不安が顕在化しやすく、
オフショア人民元は売り圧力に晒され続けることになる。その間、中国人民銀行(PBoC)が沈静化のために単独介入を行う可能性が
あるが、実際に介入するか否かはオフショア人民元の為替水準およびオンショア/オフショア人民元スプレッドの水準に左右されると
我々は考えている。重要なデータとしては当局の発表する製造業PMIおよび製造業PMI財新メディア製造業PMIが挙げられ、6月の
中国の経済データや金融市場が安定したことを踏まえると、それぞれ50.1と49.2と横ばいで推移する見込み。
【経済動向】
報道によるとPBoCは6月27日からオンショア人民元と韓国ウォン直接取引を開始する。PBoCはCFETS人民元指数の構成通貨
見直しを近々行う可能性が高いと考えており、ウォンのウエイトは中国での取引シェアを踏まえると10.5%前後と推定される。
CFETS人民元指数における新興国通貨のシェアの高まりに伴い、オンショア人民元の基準値と米ドル指数の相関性は低下していくだろう。
<中国の貿易統計が人民元を下支え>
<2015年の中国の貿易シェア>
<人民元為替レート推移:ローソク 足、人民銀行仲値;実線>
米国
ユーロ圏
日本
英国
南アフリカ
韓国
その他
(出所)Bloombergより
(出所)Bloombergより
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