タカ派のFOMC議事録を受けて、米ドル/オフショア人民元は

みずほ銀行香港資金部
23-May-16
<為替> タカ派のFOMC議事録を受けて、米ドル/オフショア人民元は3ヶ月ぶりの高値となる6.5818まで元安が進行した。
<金利> 米ドル/オフショア人民元通貨スワップはイールドカーブ全体に渡り上昇
<株式> 上海総合指数は2800付近で揉み合いとなった。
HK Open
High
Low
HK Close
USD/CNH
6.5530
6.5818
6.5379
6.5645
+84
USD/CNY
6.5269
6.5504
6.5177
6.5481
+156
6.5343
2,816.78
6.5531
2,860.32
6.5200
2,781.42
6.5510
2,825.48
+264
-2
今週の動向
人民銀行基準仲値
上海総合指数
前週末比(※)
※USD/CNY,USD/CNHについては pips表示
※USD/CNY,USD/CNHについてはpips表示
今週の動向
CNHフォワード (1yr)
CNH通貨スワップ (3yr)
HK Close
前週末比
今週の動向
HK Close
前週末比
1,625
3.5200%
-40
+0.13%
CNH Hibor (3mth)
CNH金利スワップ (3yr)
3.0700%
3.7000%
+0.298%
+0.00%
【直近相場動向及び見通し】
米ドル/オフショア人民元は総じて6.55付近での推移となった。4月開催のFOMC議事録の内容がタカ派よりだったことを受け、市場
は6月・7月の米利上げ期待を再度織り込み、一時3ヶ月ぶりの高値水準となる6.5818まで上昇する場面もあった。中国経済への懸念
が根強く、オフショア人民元は下落圧力を受け続けたものの、オンショア/オフショア人民元スプレッドは一方的に拡大せず300pips
程度を上限に推移。オフショア人民元の為替フォワードポイント1年物は、ここ2ヶ月の上限となっている+1740ポイントを上抜けできな
いなど、市場は、今後一年程度のさらなる人民元安についてはさほど織り込んでいないように見える。
オフショア人民元金利は、FRBによる第2四半期の利上げを再度織り込んでいったにもかかわらず、流動性は安定。オフショア人民元
HIBOR翌日物は1.4‐2.3%での推移となった。しかし、米ドル/オフショア人民元通貨スワップレートは、調達懸念からイールドカーブ全体
に渡りやや上昇。3年物は先週より10bps程度上昇し3.5%を上抜けた
今週の米ドル/オフショア人民元の予想レンジは、やや切り上がって6.55-6.60付近となろう。テクニカル面では、中国人民銀行
(PBoC)が米ドル高人民元安の流れを受け入れるだろうとの思惑がサポートとなったが、6.58付近が抵抗線となって跳ね返される結果と
なった。一方、オンショア/オフショア人民元スプレッドは、元安期待は変わらずのため+300pipsから離れて縮小していくことは期待でき
ない。オン/オフ差が維持されているオフショア市場での更なるドル売りフローの拡大に備えるべきだろう。
【経済動向】
4月の中国不動産価格は4ヶ月連続の上昇となった。70都市の新築住宅価格の平均値は前月の2.9%増から4.2%増へ上昇した。これは
低い税率や金利引下げによる住宅需要の刺激策の効果を反映しており、住宅市場のセンチメントは引続き非常に強気な状態が続いて
いる。尚、先月比上昇した都市の数は、3月分が全70都市中62都市だったのに対し、4月分は同65都市となった。
<中国住宅価格推移>
<人民元為替レート推移:ローソク 足、人民銀行仲値;実線>
(出所)Bloombergより
(出所)Bloombergより
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