*グローバル投資環境 No.1305 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 フィリピン金融政策会合~ 12会合連続で金利据え置き。イン フレリスクはなおダウンサイドに 2016年3月24日作成 *フィリピン中央銀行は23日に開いた金融政策会合において政 ▼政策金利とCPI(%) 策金利を4.0%で据え置いた。同中銀は2014年7月31日と9月 11日の政策会合において25ベーシスずつの利上げを実施した 後、12会合連続で金利を据え置いている。 政策金利 4.0% ↓ 消費者物価 2月 0.9% * 政策決定の背景について声明文は、「管理可能なインフレ見 通しと強固な成長に対する我々の評価が、政策設定の維持を 可能にしている」と述べている。インフレについては「2016年から 2017年にかけてのインフレの平均は3.0±1%のターゲットレンジ ▼GDP成長率(%) 内が見込まれる一方、政策期間における期待インフレはター ゲットレンジ内に十分に固定されている」という従来からの見方を 基本的に継続する一方、「インフレ見通しをとりまくリスクはなおダ ウンサイドに傾いている」と述べ、2.月11日に開かれた前回の金 融政策会合の声明文で明記したインフレ下振れに対する警戒 感が継続していることを示しており、その背景として「予想よりも緩 慢なグローバル経済活動と国際石油価格下落の二次的影響に 由来するインフレの下押し圧力が生起する可能性」を引き続き 挙げる一方、「エルニーニョに伴う乾いた天候による食品価格や、 ▼為替(フィリピンペソ) ペンディングされている電力料金の調整だけでなく他の公益料 ペソ/米ドル(右 金にも起因するアップサイドの圧力も根強い」ことを指摘している 軸) 点も前回同様である。 * さらに、声明文は国内景気について、「強固な民間家計と資本 支出や前向きな企業心理、十分な国内の流動性に支えられて 引き続き浮揚力がある」と述べる一方、「世界的な経済成長見 通しに関する不確かさの長期化が、引き続きグローバル金融市 場のボラティリティーを主導するだろう」として外部要因に対する 警戒感を示している点も変らない。 前期比 4Q+2.0% 前年同期比 4Q+6.3% 円/ペソ(左軸) ▼株価(フィリピン総合指数) * 2015年年間の成長率は前年比5.8%増となり2014年の 6.1%増から減速したものの高い伸びを保っている。順調な経済 成長を達成したアキノ大統領の任期切れに伴い5月9日に大統 領選挙が予定されており、4名の候補者の中ではグレース・ポー ▼立候補者一覧 上院議員の若干の優勢が伝えられているが、その政策はアキノ グレース・ポー 上院議員 ジェジョマル・ビナイ 大統領が後継指名したロハス前内務・自治相のものに近いとさ 副大統領 れるほか、他の2名の候補者が大統領に選ばれた場合でも現政 マヌエル・ロハス 権の路線を踏襲するとの見方が強く、大統領選挙は波乱要因と 前内務・自治相 ロドリゴ・ドゥテルテ・ ダバオ市長 して余り意識されていないようだ。 (文責:勇崎 聡) 経済成長重視・ 反汚職 貧困削減、社会 保障の充実 経済成長重視・ 反汚職 治安の改善、連 邦制導入 1/1 (フィリピン国家統計局、フィリピン中央銀行、Bloombergより髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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