*グローバル投資環境 No.1526 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 米国要因で金利据え置きも、中期 インドネシアの金融政策~ 的には引き続き追加利下げの余地 2016年12月16日作成 インドネシア中銀は14日から15日にかけて金融政策会 合を開催、政策金利である7日ものリバースレポ金利を2 会合続けて4.75%で据え置いた。 声明文では、米国経済の改善が先日のFOMCでの利上げ を促し、2017年も利上げ傾向が続くとみられることが、 グローバル市場における借入コストを押し上げる可能性 があるとの見方を示しているほか、米国の財政と国際的 な貿易に関する方向が不透明なことが世界経済にとって のリスク要因になっていることを指摘している。 ▼政策金利及びインフレ率(%) 政策金利 4.75% ↓ 8月19日付けで政策金利を 「1年ものレファレンス レート」から「7日ものリ バースレポレート」に変更 ↑インフレ率 (前年同月比) 11月 +3.58% ▼GDP(前年同期比、%) 3Q 5.02% 同国の経済について声明文は、持続的な国内需要に支 えられて堅調だとの見方を示しており、2016年通年の成 長率を5.0%と予想している(2015年は4.8%)。中銀は、 消費と投資、とりわけ建設投資の堅調を評価する一方で、 輸出の減少が根強いことを指摘しているが、その輸出に も2016年の第4四半期には改善がみられるとして、それゆ えに2017年の経済は回復のフェーズに入ると述べており、 成長率の見通しについては従来の5.0~5.4%を変更して ▼10年国債債利回り(%)と株価 いない。 同中銀は10月19~20日に開いた前々回会合における25 ベーシスを含め、今年に入って6回、幅にして150ベーシ スの利下げを実施しているが、冒頭で述べた通り、直近 の2会合は連続して利下げを見送っている。その背景とし ては、前述の通り、米国の次期政権の政策が不透明であ ることや、想定される米国の利上げがとりわけ同国の通 貨ルピアに対する影響を見極める必要性が指摘される。 ▼為替(インドネシアルピア) 今回の声明文にも、米政策の方向が不透明なことに起因 する突然の資金逆流リスクに注意を払うと述べているが、 米大統領選後のルピアの下げは新興国通貨の中では決し て大きくはないし、先のFOMCでの利上げ後も比較的落ち 着きを保っている。インフレについても中銀は、2016年 の平均を3.0~3.2%、さらに2017年も4±1%の目標レン ジ内での推移を想定しているため、年明け以降は、米国 の今後の利上げのペース等をみながら、利下げを再開す る余地は存在するように思われる。(文責:勇崎 聡) (インドネシア中銀、インドネシア中央統計庁及びBloombergデータより髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
© Copyright 2025 ExpyDoc