実質財収支は昨年3月以来の大幅赤字(2016/4/6作成)

*グローバル投資環境
No1317 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
米国2月貿易統計~実質財収支は昨年3月以来の大幅赤字
2016年4月6日作成
米国商務省が5日に発表した2月の貿易統計によると、財とサービスの輸出が前月比18
億ドル増の1,781億ドル、輸入が同30億ドル増の2,251億ドルとなったが、輸入の増加額
が輸出のそれを上回ったため、貿易赤字は1月の459億ドルから昨年8月以来の高水準と
なる471億ドルに拡大した。
輸入増の主要因は消費財の輸入が36億ドル増加したことであり、増加分のうち13億ド
ルを医薬品が占めたほか、玩具・ゲーム・スポーツ用品の輸入も6億ドル増加したのに
対して、自動車・同部品・エンジンの輸入が15億ドル(うち13億ドルが乗用車)減少し
た。一方、輸出で増加が目立ったのは消費財の11億ドル増であり、このうちの6億ドル
は加工ダイヤモンドだった。
輸入原油のバレルあたりの単価は1月の32.06ドルから27.48ドルへ大きく下落したほ
か、原油の輸入量も1月の2億2,667万バレルから2億1,473万バレルに減少したため、石
油(同製品を含む)関連の赤字は1月の46億ドルから35億ドルへ一段と減少した。
なお、GDPの算出に使われる実質財収支(輸出入物価の影響を除いた貿易収支)の赤
字額は1月の618億ドルから昨年3月以来の高水準となる633億ドルに拡大、これを受け
てアトランタ連銀のGDPNowは第1四半期GDPに対する純輸出寄与度の推計値を従来の
▲0.52ポイントから▲0.59ポイント(昨年第4四半期は▲0.14ポイント)に小幅に下方
修正した。
(文責:勇崎 聡)
(出所:米国商務省及びアトランタ連銀より髙木証券作成)
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