*グローバル投資環境 No.1325 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 インドネシアの金融政策~『良い利下げ』の効果を見極めへ 2016年4月25日作成 インドネシア中銀は21日に金融政策会合を開催、政策金 ▼政策金利及びインフレ率(%) 利である1年ものレファレンスレートを6.75%で据え置いた。 政策金利6.75% ↓ 同中銀は2014年11月18日の金融政策会合で25ベーシスの利 上げ、2015年2月17日の会合では逆に25ベーシスの利下げを 行った後は10会合連続で政策金利を据え置いていたが、今 年に入ってからは1月14日の金融政策会合を皮切りに、3月 ↑インフレ率 (前年同月比) 17日の前回会合まで3会合連続で25ベーシス、累計で75ベー 3月+4.45% シスの利下げを実施していた。なお、同中銀は去る15日、 金融政策の伝達効果を改善、具体的には、政策金利の変更 が市中金利により反映されるようにすることを目的に、8月 ▼GDP(前年同期比、%) 1Q 4.73% 2Q 4.66% 19日をもって政策金利を7日ものリバースレポ金利に変更す 3Q4.74% ることを発表にしている(現在の同レートは5.5%)。 4Q5.04% インドネシアでは、経済成長が緩やかに鈍化する局面が 長らく続いてきたが、成長率は昨年第2四半期の前年同期比 4.66%増をボトムに足下では2四半期続けて前の四半期を上 回る伸びとなっているが、昨年第4四半期の成長率が同 5.04%だったのに対して、中銀は今年の第1四半期が5.1~ 5.2%、第2四半期が5.2~5.3%への小幅な加速を見込んで おり、第1四半期については政府支出、第2四半期について ▼為替(インドネシアルピア) は民間セクターの投資が、それぞれ成長の牽引役になるこ とを想定している。 また、インフレについては、昨年12月に現行基準で算出 開始以降最低となる前年同期比+3.35%を記録した後、足下 では低下傾向に一巡感もみられるが、中銀は今年のインフ レ予想を+3~5%のレンジで維持している。 インドネシアは、インフレがコントロールされた状況下 ▼長期債利回り(%)と株価 で、新興国の中ではインドとともに「良い利下げ」を実施 できる数少ない国として、金融市場が堅調さを持続してき たが、今後は利下げの効果を見極めるステージに移行しよ う。今回の利下げ見送りを受けて、債券市場では週前半に 昨年4月16日以来の低水準を付けていた10年国債利回りが上 昇(価格は下落)する一方、株式市場ではジャカルタ総合 指数が年初来の高値を更新して、昨年7月6日以来の高値を 付けている。 (文責:勇崎 聡) (インドネシア中銀、インドネシア中央統計庁及びBloombergデータより髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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