*グローバル投資環境 No.1353 * ご参考資料 髙木証券投資情報部 マレーシアの金融政策会合~11会合連続で金利据え置き 2016年5月20日作成 *マレーシア中央銀行は、ムハラド・イブラヒム新総裁の下で ▼政策金利及び消費者物価(前年同月比,%) は初めての開催となる19日の金融政策委員会において政 策金利を3.25%で据え置くことを決定した。同中銀は2014 年7月に25bpの利上げを実施して以降、11会合続けて政 策金利を据え置いているが、1月21日に開催した前々回の 会合では、法定預金準備率を2月1日付けで4.00%から 3.50%に引き下げることを決定、金融システム内の流動性 を高めることによって、景気を支援する意向を示している。 ↑政策金利 3.25% 消費者物価→ *会合終了後に中銀のウェブサイトに掲載された声明文は グローバル経済について、「今年の第1四半期のグローバル 経済の拡張は、より緩やかなペースながら、主要先進経済、 新興市場経済にわたって継続した」と述べている。 ▼GDP成長率(前年同期比,%) *13日に発表された第1四半期のGDPが前年同期比4.2% 増となり、昨年第4四半期の4.5%増から鈍化した点につい て、「早期の予想通りに、第1四半期の成長は僅かに鈍化し た」と述べるとともに、先行きについては、民間消費のさらな る拡大を見込むほか、民間の投資は、石油及びガスセク ターの投資減によって鈍化しているが、投資活動全般につ いては、インフラプロジェクトの進展や、製造業及びサービス 業における資本支出によってサポートされるとの見方を示す 一方、対外セクターは引き続き抑制されるだろうとして、 2016年の成長率を4~4.5%と予想している。 * また、第1四半期の平均が3.4%だったインフレについては、 ▼為替(マレーシアリンギ) (円) ↓対米ドル[右軸] (リンギ) 対円[左軸]↓ 今年の残りの期間には、低いエネルギー及び商品価格と、 総じて抑制されたグローバルインフレを背景に、下降トレンド が見込めると述べている。 * 声明文はまた、「我々はグローバル経済と金融環境にはダ ▼株価指数(ブルサマレーシアKLCIインデックス) ウンサイドリスクがあることを理解しており、国内の物価と成 長の安定性に対するそれらのインプリケーションを注視かつ 評価する」と述べている。先に述べた成長率の鈍化やインフ レが下降トレンドにあることを踏まえれば、利下げも選択肢の 一つだと考えられるが、中銀は昨年後半以降、通貨リンギ の動向に高い注意を払っているため、通貨安を招来する可 能性のある利下げに対しては、慎重なアプローチを継続す ると思われる。 (文責:勇崎 聡) 1/1 (マレーシア統計庁、Bloombergのデータより髙木証券作成) 《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。株式、債券、投資信託等は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。また、当資料の いかなる部分も一切の権利は髙木証券に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転 送等を行わないようお願いいたします。 当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号 【広告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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