米国MLPマーケット・ウィークリー - レッグ・メイソン・アセット・マネジメント

米国MLPマーケット・ウィークリー
当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP(共同投資事業の一形態)に関する情報提供を行います。
≪先週の米国MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)市場概況≫
アレリアンMLP指数
価格指数
トータル
リターン指数
米国株(S&P500)
予想配当
利回り
トータル
リターン指数
予想配当
利回り
2015年3月24日
米国REIT
トータル
リターン指数
予想配当
利回り
WTI
原油先物
( ドル/ バレル)
米10年国債
利回り
ヘンリーハブ
天然ガス先物
( ドル/ 百万
BTU)
2014年12月31日
459.40
1,637.25
6.01%
3,769.44
1.94% 14,247.97
3.59%
2.17%
53.27
2.89
2015年3月13日
417.84
1,511.62
6.59%
3,776.44
2.08% 14,436.31
3.66%
2.11%
44.84
2.73
2015年3月20日
424.77
1,536.69
6.47%
3,877.26
2.03% 15,212.39
3.50%
1.93%
45.72
2.79
前週比
1.7%
1.7%
-0.12%
2.7%
-0.05%
5.4%
-0.16%
-0.18%
2.0%
2.2%
年初来
-7.5%
-6.1%
0.46%
2.9%
0.09%
6.8%
-0.09%
-0.24%
-14.2%
-3.6%
前年比
-7.8%
-2.4%
0.43%
14.9%
-0.04%
28.4%
-0.31%
-0.84%
-54.0%
-36.2%
(2012年末=100)
トータルリターン指数(配当込み)
160
8%
150
7%
S&P500
140
MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利
MLP
6%
5%
130
米国REIT
4%
120
MLP
110
2%
米国REIT
100
3%
1%
90
13/1/1
13/7/1
14/1/1
14/7/1
15/1/1
S&P500
米10年国債利回り
0%
13/1/1
13/7/1
14/1/1
14/7/1
15/1/1
(出所)ブルームバーグ (注)データ期間:2013年1月1日~2015年3月20日、MLP=Alerian MLP Index、米国REIT=FTSE NAREIT All Equity REITs Index
≪アレリアンMLP指数構成銘柄(全50銘柄)の週間騰落率ランキング(3月16日~3月20日)≫
上昇率上位5銘柄
1
Teekay Offshore Partners LP
2
Hi-Crush Partners LP
3
Martin Midstream Partners LP
業種
時価総額
( 1 0 0 万ドル)
船舶輸送
2,057
週間騰落率
(%)
下落率上位5銘柄
11.1 Navios Maritime Partners LP
船舶輸送
時価総額
( 1 0 0 万ドル)
週間騰落率
(%)
827
-17.2
フラックサンド
1,482
8.1 Legacy Reserves LP
探査・生産
693
-10.8
石油輸送
1,230
7.5 Atlas Resource Partners LP
探査・生産
626
-7.7
4
Golar LNG Partners LP
船舶輸送
1,685
7.4 EV Energy Partners LP
5
DCP Midstream Partners LP
集積・処理
4,420
7.2 TC Pipelines LP
(出所)ブルームバーグ
業種
探査・生産
天然ガス輸送
642
-5.9
3,850
-4.3
(注)時価総額は2015年3月20日時点。
≪先週の米国MLP市場の動き≫
先週のアレリアンMLP指数(トータルリターン)は前週末比+1.7%の上昇となりました。3月18日に公表された米連邦公開
市場委員会(FOMC)声明文において、米連邦準備制度理事会(FRB)が先行きの利上げに慎重な見方を示したことで、米
国株式全般に持ち直す動きがみられました。
原油相場は3月中旬以降、再び軟調地合いに転じており、先週3月17日にはWTI原油先物価格(期近物)は年初来安値
を更新する水準へ下落しました。足元の原油相場軟調の背景として、ドル高の進行に加えて、米国内での原油在庫の増加
を挙げることができます(3月13日には米原油在庫は過去最高水準の4億5,851万バレルへ増加)。
もっとも、今後は、①掘削リグの稼働減少により米原油生産の鈍化が見込まれること、②米石油産業で労使協定の暫定
合意(3月12日)がみられたことで製油所のストライキが終了に向かう可能性が出てきたこと、③夏場に向けてガソリン需要
期を迎えること、などの要因は米国内での原油需給の安定化要因になると考えられます。
●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも
のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。
また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品
に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当
資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。
米国MLPマーケット・ウィークリー
≪先週の米国MLP関連ニュース≫
【3月17日、破綻】 米石油・天然ガス生産企業Quicksilver Resources社は連邦破産法第11条の適用を申請し、経営破
綻。同社は破綻処理中も事業を継続する計画。中流MLPであるCrestwood Midstream Partners LP(CMLP、集積・処理、
時価総額28億ドル)は顧客であるQuicksilver Resources社に対して天然ガスの集積・処理サービスを提供している。
【3月18日、持分売却】 Magellan Midstream Partners LP(MMP、石油輸送、同180億ドル)とPlains All American
Pipelines LP(PAA、石油輸送、同188億ドル)は、両社が進めるオクラホマ州クッシングへ原油を輸送するパイプライン・プ
ロジェクトの株式持分20%を大手石油・天然ガス生産企業Anadarko Petroleum社が取得したことを公表。
【3月19日、IPO申請】 Black Stone Minerals LP(BSM)は米証券取引委員会(SEC)に最大1億ドルの資金調達を目指す
新規公開(IPO)計画を申請。BSMは全米でも有数の石油・天然ガス採掘権を保有するMLP。
(出所)MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ、ファクトセット (注)各MLPの時価総額は2015年3月20日時点。
≪MLP関連トピック≫ 足元での原油価格下落の背景と今後の見通し
ドル高の進行が原油価格の下落要因に
図1:米国の原油生産量と原油在庫(週次)
3月中旬以降、原油相場は再び軟調地合いに転じており、
WTI原油先物価格(期近物)は3月17日には年初来安値を
更新し1バレル=43.46ドルまで低下しました。
足元の原油相場軟調の背景として、ドル高の進行が挙げら
れます。世界的に原油はドル建てで取引されているため、ドル
高が進行するとドル以外の通貨からみた原油の割高感が高
まり、原油価格が下落しやすい傾向があると言われています。
米原油在庫の増加も原油価格を押し下げ
加えて、米国の原油在庫の増加も、供給要因からの原油
価格の押し下げ要因となっていると考えられます。米エネル
ギー情報局(EIA)によれば、3月13日時点の米原油在庫は
調の継続や、米国内の製油所でのストライキ拡大などが影響
していると考えられます。また、足元では、期近物に比べ期先
物の先高感が高い原油先物市場の状況も、原油の貯蔵取
引を活性化させる要因となっている模様です。
一方、今後は、①掘削リグの稼働減少により米原油生産の
鈍化が見込まれること、②米石油産業で労使協約の暫定合
意がみられたこと(3月12日)、③夏場に向けてガソリン需要
期を迎えること、などの要因は米国内での原油需給の安定化
要因と言えます。実際、EIAの最新予測でも、WTI原油価格は
10,000
450
9,000
米国原油生産量(右軸)
425
8,000
400
7,000
375
6,000
350
5,000
325
4,000
米国原油在庫(左軸)
300
10
11
12
13
14
3,000
15
(年)
(出所)米エネルギー情報局(EIA) (注)直近は15年3月13日の週
過去最高水準の4億5,851万バレルへ増加しました(図1)。
2015年初からの米原油在庫急増には、米原油の増産基
(千バレル/日)
(100万バレル)
475
図2:EIAによるWTI原油価格予想
(ドル/バレル)
120
EIA予想
110
100
90
80
70
60
2015年1月時点
50
2015年3月時点
40
10年
11年
12年
13年
14年
15年
16年
2015年後半より緩やかに回復すると予想されています(図2)。 (出所)米エネルギー情報局(EIA)
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