理科(物理) 東北大学 理学部・医学部・歯学部・薬学部・工学部・農学部(前期) <全体分析> 試験時間 2科目で 150 分 解答形式 論述,描図 分量・難易(前年比較) 分量(減少・変化なし・増加) 難易(易化・変化なし・難化) 出題の特徴 各大問とも幅広いテーマを含んだ総合・融合問題である。基本・標準問題から始まり,後半は難度の高い設 問で構成されている。試験時間に対して分量は多く,完答するのはやや難しい。 その他トピックス 特になし。 <大問分析> 番号 出題形式 出題分野・テーマ 1 論述 グラフ描図 力学 2 論述 グラフ描図 電磁気学 3 論述 熱力学 範囲 コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 難易度 物理基礎 慣性力を中心とした,総合問題。(1)は慣性力の基 物理 本的性質を用い,それを運動条件へ反映させれ ば良い。(2)は台が単振動するので,運動の特徴 的な位置に注目する。(c)のグラフ描図は目新し い。(3)は相対速度の扱い方に習熟しているかが 試される。 標準 コンデンサー間に厚みのある導体を挿入し,導体 の位置変化と回路全体のエネルギー収支を考える 問題。(1)は典型的。(2)(a)は符号に注意。(b)(c)で は回路の特徴をつかんで計算しないと煩雑にな る。(d)は電源のした仕事を忘れやすい。 標準 物理基礎 ピストンで仕切られた2気体の状態変化を考察す 物理 る総合問題。(1)は基本的。(2)は上側の気体が断 熱変化をすることに注目。(b)は計算力が要求され る。(3)は定圧変化することに気づけば容易。 標準 物理 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断し ています。 <学習対策> 今年は問題設定自体には特に目新しいものがなく,きちんと学習してきた受験生ならば経験したことのあ る設問で大部分が構成されている。その意味で安心して取り組める内容だったと言えよう。ただし,随所に 東北大らしさが盛り込まれており,第 1 問では慣性力と相対運動,第2問は符号の取り扱いと回路の特徴を 見抜いた計算,第3問では状態変化の把握など,従来からの重厚な内容は変わっていない。 まずは,基本・標準問題をよどみなく解けるようにすること。次に,徐々に設定が複雑で文章の長い問題 を解き,その中で描図力,考察力,計算力を総合的に高めていこう。 © 河合塾 2016 年
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