NEWS RELEASE 2015年4月17日 曙ブレーキが業績下方修正-北米の生産混乱を収束できるか注視 曙ブレーキ工業(証券コード:7238、発行体格付=BBB)は 16 日、北米での生産混乱の影響拡大に加 え、国内での低採算部品の収益改善の遅れや、ブレーキ事業とセンサー事業の固定資産の減損処理など に伴い 2015 年 3 月期の通期業績予想を下方修正すると発表した。 通期の営業利益は 40 億円と、期初計画の 110 億円を大きく下回る見通しだ。国内の余剰資産等の減損 損失約 30 億円の計上に繰延税金資産の取り崩しも加わり、当期純損益は 60 億円の損失になるとしてい る。格付対比で見劣りしていた債務とキャッシュフローとのバランスや資本負債構成の改善が遅れよう。 北米では、顧客である日米自動車メーカーの販売が想定を上回って推移しており、ケンタッキー州の エリザベスタウン工場に加え、グラスゴー工場などでも生産負荷が高まったことで、労務費や緊急輸送 費などの追加費用が収支を圧迫し、営業損益の赤字幅が拡大する。 両工場での生産負荷低減に向けて生産余力のある他地域への生産移管や、日本から技術者を応援派遣 するなどの対策を講じつつあるが、受注増に対応し切れていない。2015 年度上期いっぱい北米事業の赤 字は続く可能性が高い。 R&I は今回の業績下方修正をもってネガティブな格付アクションを取る必要はないと考えているが、 北米の既存設備の老朽更新や新規設備の立ち上げにより効率よく生産を増強できるか不透明だ。他拠点 の活用に加え設備保全や生産管理体制強化などにより、生産混乱を早期に収束し、北米の収支を好転で きるか注意深く見守っていく。 主任格付アナリスト:永井 格付アナリスト:田中 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 荘一郎 順 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc.
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