日清紡HDが業績修正と紙製品事業売却-収益の

NEWS RELEASE
2017年2月13日
日清紡HDが業績下方修正と紙製品事業売却―収益の回復動向を注視
日清紡ホールディングス(HD)(証券コード:3105、コマーシャルペーパーの格付=a-1)は 8 日、業
績予想の下方修正を発表、営業利益を 70 億円から 40 億円、
経常利益を 110 億円から 90 億円に修正した。
業績修正は 2017 年 3 月期では 2 度目で、期初の予想からは 100 億円超の利益の減額となる。子会社の日
本無線(同:6751、発行体格付=BBB+)が官公庁向け分野での競争激化や海運市況の低迷を背景に苦戦
中であることが主な要因。
また、10 日には家庭紙や洋紙を手掛ける紙製品事業を大王製紙(同:3880、発行体格付=BBB)に譲
渡するとも発表した。譲渡価額は約 250 億円で、2017 年 4 月に実施予定。紙製品事業から撤退し、エレ
クトロニクス事業やブレーキ事業を中心とした戦略的事業領域に経営資源を集中していく方針だ。譲渡
に伴い、2018 年 3 月期には特別利益を計上する。獲得する現預金で純有利子負債の削減も見込め、財務
バランスは一定程度改善する公算が大きい。
日清紡 HD は、エレクトロニクスやブレーキ、精密機器、化学品、繊維、紙製品、不動産など幅広い事
業を展開する日清紡グループの持株会社。R&I は日清紡 HD について、こうした収益源の分散効果を高く
評価する一方、低位にとどまる収益力が大きな課題とみている。
2018 年 3 月期からは、ブレーキ事業におけるのれんの償却負担減により、利益改善が見込めるとはい
え、紙製品事業の売却やエレクトロニクス事業の低迷を考慮すると、収益力は十分に回復しない可能性
がある。ブレーキ事業の成長加速やエレクトロニクス事業のテコ入れなど、今後の収益改善策を慎重に
見守っていく。
主任格付アナリスト:寺田
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