セガサミーHDが業績予想下方修正

NEWS RELEASE
2015年2月13日
セガサミーHDの業績予想下方修正は格付に響かず―収益構造改革を注視
セガサミーホールディングス(証券コード:6460、発行体格付=A-)は、12 日、グループ構造改革の
実施などに伴い 2015 年 3 月期通期の業績予想を下方修正すると発表した。
子会社のセガで事業効率化を進めるほか、他のグループ会社でも不採算・低採算事業を中心に一部事
業を整理・縮小する。それに伴い 300 人程度の希望退職者募集などを行う。これら一連の構造改革関連
損失を含め特別損失として 150 億円程度を計上する見込み。150 億円程度の経常利益を確保するが、繰
延税金資産の一部取り崩し等も加わり、当期純損益は 130 億円の損失になるとしている。
グループの収益の大黒柱は遊技機事業だが、かつてのような高収益を確保することが難しくなりつつ
あり、不採算・低採算事業の立て直しなどによる収益構造の見直しを迫られている。実際、パッケージ
ゲームなど一部コンシューマ事業の不振が響き、2015 年 3 月期は営業利益も 160 億円と、従来予想より
20 億円下方修正しており、収益力・キャッシュフロー創出力は格付に照らして必ずしも十分とは言いに
くくなっている。
とはいえ、今回の業績予想下方修正をもってネガティブな格付アクションを取る必要はないと R&I は
考えている。遊技機事業を中心にしたグループの収益基盤の強さが揺らいでいるわけではないのに加え、
財務基盤も強固だからだ。構造改革に伴う損失で 2015 年 3 月期の当期純損益は赤字になり、自己資本を
毀損するが、自己資本は 2014 年 12 月末時点で 3412 億円に達しており、影響は軽微だ。
今回の構造改革により不採算事業の圧縮が進み、人件費削減効果などでグループ全体の固定費が 60
億円程度減る見込み。ただ、グループの収益基盤の安定性を向上させていくには、モバイルを中心に市
場拡大が続くコンシューマ事業のデジタルゲーム利益を伸ばし、遊技機事業と並ぶ収益の柱を育てるこ
とが欠かせない。今回の構造改革の成果とともに、収益構造の見直しが進むかも注視していく。
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