NEWS RELEASE 2016年10月13日 昭和シェル石油が出光興産との統合を延期―格付に響かず 昭和シェル石油(証券コード:5002、発行体格付=A-)と出光興産(証券コード:5019)は 13 日、2017 年 4 月を予定していた経営統合を延期すると発表した。具体的な統合時期は未定としている。 両社は 2015 年 11 月に経営統合に関する基本合意書を締結し、2017 年 4 月に統合会社の発足を目指し ていたが、2016 年 6 月の出光興産の株主総会で創業家が統合反対の意向を表明。経営統合契約の締結に は至っていない。経営統合の成否は依然として見通しにくい。もともと格付評価には織り込んでおらず、 今回の発表は格付に響かない。 供給過剰が続く石油元売り業界の事業環境は厳しい。業界全体で見れば、企業再編をテコに製油所の 統廃合や事業者の集約が進み、競争環境が改善する公算が大きい。業界最大手の JX ホールディングスは、 8 月に東燃ゼネラル石油と経営統合契約を締結し 2017 年 4 月の統合実現を目指している。これを契機に 供給力の削減が進めば、業界各社も需給好転の果実を得られよう。 昭和シェル石油は比較的良好な財務基盤と底堅い収益力が強みで格付には十分な安定感がある。仮に 経営統合が実現しない場合は、業界全体への波及効果は 2 強体制に比べ小さくなるものの、昭和シェル 石油の信用力への影響は限定的になるとみている。 主任格付アナリスト:守屋 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 : インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 敦 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc.
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