Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 北米 2015年3月26日 米国のインフレ率を知る 米国の金融政策を占う上で、インフレ動向と雇用データが大切と思われます。当レポートでは、インフレ率に焦点を 絞ってデータの注目点を振り返ります。 米消費者物価指数(CPI):2月のコア指数は 0.2%上昇と市場予想を上回る 米労働省が2015年3月24日に発表した2月のCPI(季節調整 済み)コア指数(食品、エネルギーを除く)は2ヵ月連続で前 月比0.2%の上昇となり、市場予想(同0.1%の上昇)を上回り ました。総合CPIも前月比で0.2%上昇と、4ヵ月ぶりにプラスと なりました。市場予想も同0.2%の上昇でした。 どこに注目すべきか: コアCPI、期待インフレ率、ブレークイーブン 米国の金融政策を占う上で、インフレ動向と雇用データが大 切と思われます。当レポートでは、インフレ率に焦点を絞っ てデータの注目点を振り返ります。 まず、インフレ率を知る上で使用される消費者物価指数(CP I)ですが、現在、エネルギーと食糧を除いたコア指数と乖離 が大きい点に注意が必要です。新聞などのヘッドラインで使 われる前月比もしくは前年同月比でなく原指数で比べると違 いが明確です(図表1参照)。原因はガソリンなどエネルギー 価格の下落ですが、サブ指数であるガソリンは2月は前月比 2.3%の上昇となりましたが一時的な回復の可能性もあり、本 格的な回復は年後半の可能性が高いと思われます。したが って、当面はエネルギー価格への注意は必要ですが、コア 指数によるインフレ動向の確認が大切と思われます。 次により注目したいのが期待インフレ率です。期待インフレ 率にはアンケート結果などサーベイベースの期待インフレ率 と、市場に織り込まれた期待インフレ率の2種類があります。 前者のサーベイには、ミシガン大学(図表2参照)や、フィラ デルフィア連銀、ニューヨーク地区連銀の調査などが使用さ れています。一方、後者の金融市場に織り込まれた期待イ ンフレ率にはスワップ(インフレスワップ)に織り込まれたイン フレ率やブレークイーブンレート(近似的に物価連動債と国 債利回りの差)などが使用されています(図表2参照)。 主に一般の人を対象に調査を行った期待インフレ率であるミ シガン大学の足元の数字は1年後のインフレ期待が2015年2 ピクテ投信投資顧問株式会社 月は2.8%でした。一方、専門家を対象としたフィラデルフィア連 銀のサーベイでは2%程度とバラツキが見られる点に注意が必 要です。また、金融市場に織り込まれた期待インフレ率を見る には手軽という点でブレークイーブンレートがよく参照されま すが、変動も大きく、5年5年インフレ・スワップで推定される期 待インフレ率(足元2.01%)により注目しています。いずれにせ よ、インフレ率を知る上では各データの特色を理解したうえで 総合的に判断することが大切と考えています。 図表1:米国消費者物価指数とガソリン価格の推移 (月次、期間:2012年2月~2015年2月) 242 380 238 330 234 280 米国コアCPI原指数(左軸) 米国CPI原指数(左軸) 米国ガソリン価格指数(右軸) 230 226 12年2月 13年2月 230 180 15年2月 14年2月 ※CPIは米国人口の約87%がカバーされるCPI-U(季調後)を表示 図表2:米国の主な期待インフレ率の推移 (日次、期間:2005年2月25日~2015年3月25日、ミシガン調査月次) 4 6 % % 3 5 4 2 3 1 0 ※5年5年インフレ・ スワップレートは米 連邦準備制度理事 会(FRB)セントルイ スのデータを使用 -1 05年2月 08年2月 5年5年インフレ・スワップ(左軸) 2 ブレークイーブンレート(左軸) ミシガン大学調査 インフレ期待(右軸) 11年2月 1 0 14年2月 出所:FRB,ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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