Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 北米 2015年2月3日 強いドルは国益と繰り返し述べられていますが 米国経済の強さは先の国際通貨基金(IMF)による2015年世界経済見通しでも明らかですが、今回の米ISM製造業 景況指数の内容などを見ると、ドル高の影響が景気回復の勢いを弱らせる可能性にも注意が必要と思われます。 米ISM製造業景況指数:拡大ペースが鈍化、 輸出指数は50を下回る 米供給管理協会(ISM)が2015年2月2日に発表した1月の米 ISM製造業景況指数は53.5と、前月(55.1)、市場予想(54.5) を下回りました。同指数で50は活動の拡大と縮小の目安で す。同指数は拡大を示唆する50を維持したものの、拡大の ペースに鈍化の兆候が示されました。 主なマイナス項目を見ると、新規受注は52.9と、前月の57.8 から低下しました。大きく低下したのは輸出指数で49.5となり、 2012年11月以降で初めて50を下回りました。 どこに注目すべきか ISM製造業景況指数、輸出指数、米ドル指数 ピクテ投信投資顧問株式会社 記載された銘柄はあくまでも参考として紹介したものであり、その銘柄・企 業の売買を推奨するものではありません。 図表1:米ISM製造業景況指数と構成指数の推移 (月次、期間:2009年1月~2015年1月) 70 60 50 40 30 09年1月 米ISM製造業景況指数 ※拡大・縮小の目安 米ISM新規受注指数 米ISM輸入指数 米ISM輸出指数 11年1月 13年1月 15年1月 図表2:米ドル指数の推移 (日次、期間:2009年2月2日~2015年2月2日) 100 90 米ドル指数 ※米ドル指数:世界の主 要通貨で構成するバス ケットの米ドルに対する変 化を平均して算出 80 70 09年2月 11年2月 13年2月 高 米ドル 安 米国経済の強さは先の国際通貨基金(IMF)による2015年世 界経済見通しでも明らかですが、今回の米ISM製造業景況 指数の内容などを見ると、ドル高の影響が景気回復の勢い を弱らせる可能性にも注意が必要と思われます。 まず、米国経済の現状を確認すると、GDP(国内総生産)の 大半を構成する個人消費は堅調で、先日発表された2014年 10-12月期GDPでも個人消費は前年同期比+4.3%と好調に 推移しています。原油価格の下落も個人消費へはプラス寄 与が期待されるなど米国経済の基調は強いと見ています。 ただし、米国経済の変動要因のひとつとして行き過ぎたドル 高には注意が必要と思われます。 まず、1月の米 ISM製造業景況指数の内訳で輸出指数を見 ると、49.5(前月52.0)と拡大・縮小の目安50を下回っていま す。ISMのレポートによると悪化した主なセクターは繊維、金 属、機械、化学製品などです。個別企業の業績にも一部影 響が見られ、例えば、建設・採鉱機械メーカー最大手米キャ タピラーの2015年通期の売上高と利益見通しは市場予想に 届きませんでした。背景は原油安によるエネルギー関連企 業からの需要減少と、ドル高が同社の製品の輸出を抑えた と見られます。 次に世界の主要通貨のバスケットで構成された米ドル指数 でドルの様子を確認すると、2014年後半から、米国の利上げ を織り込む形で急上昇しています(図表2参照)。市場環境はド ル高を支持するものの、ペースの速さは気になるところです。 最後に気になる点を加えると、オバマ大統領の予算教書で米 国企業の海外留保益へ通常の法人税率でなく14%の軽減税 率が提案されたことです。仮に立法成立となれば海外留保益 の国内還流(レパトリ)が新たなドル高要因となる可能性もあり、 政策と経済の整合性が懸念されます。 米国当局がどこまでドル高を懸念しているのか未知の部分も ありますが、産業界からは行き過ぎたドル高を懸念する声が 高まっているように思われます。 15年2月 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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