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北米
2016年10月26日
年末商戦を前にした米国消費の今後
10月の消費者信頼感指数が低下したことで個人消費の先行きに一抹の不安も感じさせますが、他の消費関連指標
を見ると先行きに期待を持たせる面もあり、注意は必要なものの、米個人消費は底堅い可能性もあると見ています。
米消費者信頼感指数:10月は98.6に低下、市
場予想以上の落ち込み
米民間調査機関コンファレンス・ボードが2016年10月25日に
発表した10月の消費者信頼感指数は98.6と、前月(103.5)、
市場予想(101.5)を下回りました(図表1参照)。コンファレン
ス・ボードは発表文で、雇用環境に対する消費者の見通しが
弱かったことなどを軟化の理由としています。一方、所得の
見通しはほぼ変わらずであったとも述べています。
どこに注目すべきか:
消費者マインド、ハロウィン、年末商戦
米国では、10月28日に7-9月期GDP(国内総生産)が公表予
定です。全体の成長率は前期に比べ改善が見込まれていま
すが、個人消費のみに注目すると好調だった前期に比べ、
7-9月期の予想はやや低下が見込まれています。こうした中、
10月の消費者信頼感指数が低下したことで先行きへの不安
も感じさせますが、次の点にも注目が必要です。
1点目は、やや細かな話ですが、データのクセが考えられま
す。改善が続いてきた消費者信頼感指数は高水準となって
います(図表1参照)。3つの選択肢(良い、悪い、中立)から選
ぶ方式では、クセとして反転しやすい可能性があります。
2つ目は、他の消費関連指標には堅調なものも見られること
です。例えば、9月の小売売上高は前月比0.6%と8月のマイ
ナスから回復しています(図表1参照)。もっとも、消費者信頼
感指数の期間と整合的になるには今後のデータで確認する
必要はありますが。
そこで、あくまで参考ですが、全米小売業協会(NRF)が公表
した、ハロウィン関連の売上(予想)を見ると2016年は堅調な
売上が見込まれています(図表2参照)。なお、ハロウィンの
売上は半分程度が10月の最初の2週間に集中しています。
一般の消費への影響は不明ですが、ハロウィン関連の支出
は堅調であった可能性があります。もっとも、ハロウィン関連
の売上はその後に控える年末商戦(11月から12月の売上の
イメージ)の売上規模に比べようもありません。ハロウィンの
ピクテ投信投資顧問株式会社
売上は年末商戦の1%程度です。そこで、同じNRFが公表した
2016年年末商戦の小売売上高予想を見ると、前年比+3.6%の
6558億ドルと、昨年の同+3.2%から小幅な加速を見込んでいま
す(うちオンライン販売は同+7~10%)。年末商戦関連の臨時
雇用が64~69万人増加するとの見通しも示しています。
米国は低い失業率の割には消費者マインドが抑えられた要
因の一つに11月8日の大統領選挙の先行きが影響した可能
性が考えられます(他の消費者マインド調査でマイナス要因と
されていた)。しかし、年末商戦が本格化する時期には大統領
選挙は決着がついていると思われます。注意は必要なものの、
米個人消費は底堅い可能性もあると見ています。
図表1:米消費者信頼感指数と小売売上高の推移
(月次、時点:2011年10月~2016年10月、小売売上高は9月迄)
110
指数
100
90
80
70
60
50
40
30
11年10月
%
米消費者信頼感指数(左軸)
米小売売上高(前月比、右軸)
13年10月
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
15年10月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
図表2:米ハロウィン支出調査による売上高の推移
(年次、期間:2007年~2016年、2016年は予想値)
90
80
億ドル
ハロウィン売上
70
60
50
40
07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年
出所:全米小売業協会(NRF)のデータを参考にピクテ投信投資顧問作成
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