Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン 南米 2015年2月17日 メキシコ中銀、政策金利は据え置きだったが 米国の利上げが視野に入る中、多くの国・地域で利下げ/金融緩和政策が採用されてますが、メキシコは利上げの 可能性を模索する数少ない国のひとつと見られます。メキシコ金融政策の動向を占う上で注目点はペソと見られます。 メキシコ中銀金融政策議事録: 5会合連続で政策金利を据え置き メキシコ銀行(中央銀行)は2015年1月29日の金融政策会合 で政策金利を市場の予想通り過去最低水準である3%で据え 置きました(図表1参照)。2014年6月の会合で3.5%から引き下 げられて以降、5会合連続での据え置きを満場一致で決定し ました。ただし、2015年2月12日に公表された議事録による と、米国が政策金利を引き上げたときメキシコも追随して利 上げすべきかを巡り、タカ派(利上げに積極的)とハト派(利 上げに慎重)に分かれている模様です。 どこに注目すべきか メキシコ中銀議事録、ペソ、原油下落 (日次、期間:2012年2月17日~2015年2月17日) 16 ペソ/ドル ペソ(対ドル、左軸) メキシコ政策金利(右軸) 15 14 % 5.0 4.5 4.0 13 12 11 12年2月 3.5 3.0 13年2月 2.5 15年2月 14年2月 図表2:メキシコの主な産業のGDP構成割合の推移 (年次、時点:2000年、2014年) 2000年 2014年 石油・ガスがGDPに占め るシェアは2000年から14 年にかけ減少傾向 その他 電気 水道 次 1 産業 行政 石油 ガス等 製造業 36% 30% 24% 18% 12% 6% 0% 民間 サービス ピクテ投信投資顧問株式会社 図表1:メキシコ政策金利とペソ(対ドル)の推移 安 ペソ 高 米国の利上げが視野に入る中、他の多くの国・地域は利下 げ/金融緩和政策を採用しています。その中でメキシコは利 上げの可能性を模索する数少ない国のひとつと見られます が、その動向を占う上で注目点は以下の通りです。 まず、メキシコ中銀が利上げを模索する理由は通貨ペソ安 の防止に伴うインフレ抑制と見られます。ペソは利上げを早 期に模索していたドルに対し弱含む展開です(図表1参照)。 ペソ安の更なる進行による輸入物価の上昇を通じたインフ レ率の上昇が議事録でも示唆されています。足元のメキシ コの期待インフレ率は約3.3%でメキシコ中銀のインフレ目標 3%(±1%)を上回っている点にも注目しています。 次に、メキシコ経済の現状ですが、他の産油国ほどには原 油価格下落の影響は大きくないと見られます。メキシコの GDP(国内総生産)に占める石油・ガスセクターの割合は7% 程度と見られます(図表2参照)。例えば、先日格下げされた 産油国ガボンは、GDPに占める石油の割合は2~3割と高く なっています。メキシコは石油生産で世界のベストテンに入 るほどの生産量を誇る(2014年ランキング)産油国ですが、 産業は分散化されています。したがって、原油価格下落のメ キシコ経済への過度の懸念は行き過ぎと思われます。 利上げの時期を巡る議論では、メキシコ中銀のタカ派メンバー は米国の利上げより先に利上げすることを主張している模様 ですが、市場の予想を見ると、米国と同じもしくは遅れての利 上げを予想する向きが多いと見られます。また、ペソは議事録 公表後対ドルでペソ高の動きが見られました。いずれにせよ、 メキシコの2015年経済成長率は3.5%程度が市場で見込まれて おり、他の南米の国に比べ高いと見られますが、(インフレ率 低下を伴う)GDPギャップを抱えた状態で、仮に利上げを開始 したとしても、緩やかな利上げペースにとどまると思われます。 ※その他:その他に含まれる主な産業は商業、建設、運輸など 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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