OPEC産原油需要を上方修正(2015/2/10作成)

*グローバル投資環境 No.891*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
OPECの石油市場レポート2月号~
非OPEC産油国の供給見通し引き下げ
に伴い、OPEC産原油需要を上方修正
2015年2月10日作成
石油輸出国機構(OPEC)は9日、石油市場レポート
(Monthly Oil Market Report)の2月号を公表した。
2015年のOPEC産原油に対する需要見通しは前年比
10万バレル増の2,920万バレルとされ、前月号での見
通しから40万バレル引き上げられた。但し、2015年
の世界需要については前年比117万バレル増の9,232
万バレルを予想しており、前月号から僅か2万バレル
の上方修正にとどまっている。後述するようにOPEC
は、非OPEC産油国の供給見通しを引き下げているた
め、OPEC産原油に対する需要見通しの上方修正は、
非OPEC産油国からの供給減に伴うものといえよう。
非OPEC産原油の2015年の供給見通しは前年比85万
バレル増の5,709万バレルとされ、前月号から42万バ
レル下方修正された。その主な要因は、米国の生産
量の見通しを前年比82万バレル増の1,364万バレルと
し、前月号から13万バレル引き下げたことである。
原油価格の下落に伴う供給抑制の動きがみられ始
めたことにより1月29日に付けた1バレル=43ドル台
が当面の安値となる可能性が高まったと思われ、こ
のことは投資家のセンチメントにプラスに作用しよ
う。但し、需要面からのポジティブなシグナルは未
だみられないため、現時点で本格的な上昇局面に転
じたとみるのは時期尚早だと思われるが、世界の経
済にとっては、原油が上昇するのではなく、ある程
度低い水準でとどまることが望ましいといえよう。
(文責:勇崎
聡)
(出所:OPEC及びBloombergのデータより髙木証券作成)
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