金利据え置き。好悪入り混じる景気判断。

*グローバル投資環境
No.1132 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
金利据え置き。好悪入り混じる景気判断。
タイの金融政策会合~ 通貨安容認を継続
2015年9月17日作成
タイ国立銀行は9月16日に金融政策委員会を開催し、政策金
利を1.50%で据え置くことを全会一致で決定した。タイ国立
銀行は3月11日と4月29日に開いた政策委員会において25ベー
シスずつの利下げを実施した後、3会合続けて政策金利を維
持したことになる。
会合後に国立銀行のウェブサイトに掲載された声明文は景
気について、「第2四半期から7月にかけてのタイ経済は徐々
に回復した」との見方を示している。その上で、「民間セク
ターの信頼感と支出は、中国及びその他のアジア経済の減速
による継続的な財の輸出の減少と、さえない家計に収入よっ
て抑制された。一方、継続的な海外からの旅行者の増加と、
公的支出の加速が経済の主な牽引役となっており、加えて最
近発表された財政刺激策(8月31日発表)が若干の追加のサ
ポートとなるだろう」として、ポジティブ、ネガティブ両サ
イドのファクターについて記述している。
インフレについて声明文は、「主として燃料コストの影響
によりインフレ圧力は減じている。ヘッドラインインフレは
年内はネガティブ領域にとどまり、2016年にはプラスに転じ
るとみられるが、その時期は従来の見通しより遅くなるだろ
う。一方、コアインフレはほとんどの非エネルギー財の価格
が安定または上昇トレンドにあることを反映してポジティブ
であり、デフレリスクは抑制されている。さらに、インフレ
期待はインフレ目標近辺にある」と述べている。
声明文は経済の先行きについて「とりわけ世界経済の減速
やグローバル金融市場のボラティリティーなどの多くのネガ
ティブファクターに直面しているが、為替レートの変化を含
む金融情勢が経済をサポートするだろう」と述べているが、
最近の爆発テロが、先に述べた通り経済の牽引役の一つであ
る海外からの旅行者の減少につながる懸念があろう。
声明文は政策決定の背景について、「金融政策の運営は今のところ十分に緩和的であ
る」とした上で、「経済の回復をサポートし、財政の安定性を維持するために、利用でき
る政策手段を適切に組み合わせる準備は出来ている」との姿勢を継続した。なお、声明文
の記述からも明らかな通り、タイの中銀は基本的に通貨安を歓迎する立場をとっている。
(文責:勇崎
聡)
(タイ国立銀行、タイ国家経済社会開発庁及びBloombergのデータより髙木証券作成)
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