*グローバル投資環境 No.906* ご参考資料 髙木証券投資情報部 トルコ中銀の金融政策会合~市場に配慮しつつ利下げ継続 2015年2月25日作成 トルコ中央銀行は24日に金融政策会合を開催、1月20日に開催した 前回の会合で8.25%から7.75%に引き下げていた政策金利(1週間 ものレポレート)をさらに7.50%に引き下げた。また、翌日物貸出 金利を11.25%から10.75%へ、翌日物借入金利を7.50%から7.25% にそれぞれ引き下げた。 トルコ経済の現状に関する声明文の表現は、「引き締め的な金融 政策スタンスとマクロ調整政策の効果によって、ローンの伸びは引 き続き合理的なレベルにある。好ましい貿易価格と消費者ローンの 緩やかな経過が経常収支の改善に寄与するだろう。グローバル需要 は引き続き弱い一方、国内需要が成長に緩やかに寄与している」で あり、前回会合の声明文と全く同じである。 インフレに関して声明文は、「慎重な財政政策とマクロ調整策に 沿って、現在進行中の注意深い金融政策によるインフレ、とりわけ コアインフレ指標と、インフレ期待への好ましい影響が継続してい る。我々はコアインフレが引き続いて低下することを見込んでい る」と述べた上で、「より永続的なインフレの低下には、慎重な政 策アプローチが必要であり、食品とエネルギー価格のボラティリ ティが高止まっていることを考慮して、控えめなスケールでの金利 の引き下げを決定した」ことを今回の決定の背景として挙げている。 また、「さらなる政策決定はインフレ見通しの改善次第だ」とも述 べている。 トルコ中銀は、バチュシュ総裁が先月27日に緊急利下げの可能性 を示唆した後に通貨リラが米ドルに対する過去最安値を更新したこ とを受けて、緊急利下げを撤回したが、その後もリラは安値圏で推 移しているほか、それまで堅調に推移していた株式及び債券市場も 緊急利下げ騒動以降は不安定さを増している。このように、利下げ に対する警戒感が強い中での主要三金利の引き下げは、昨年8月の 会合以来の利下げとなった前回会合では政策金利のみの引き下げ だったのと比べても、金融緩和姿勢を一段と鮮明にしたことになる が、政策金利の引き下げ幅を前回の50ベーシスから25ベーシスに縮 小させ、インフレ率(1月は7.24%)を多少上回るレベルを維持し た点には市場への配慮も感じられる。 ところで、トルコ中銀は1月27日に発表したインフレレポートにおいて、2015年末のインフレ 予想の中心値を5.5%とし、昨年10月時点の6.1%から引き下げた。それにもかかわらず、前回会 合の声明文では「現在の金融政策のスタンスのもとで、インフレは2015年の半ばまでにターゲッ トに接近するとみられる」としていた先行きに対する言及が今回の声明文にはみられないが、そ こに何らかの意図はあるのだろうか? (文責:勇崎 聡) (データ出所:トルコ中央銀行及びBloombergより髙木証券作成) 当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願いいたします。当資料は信頼できると思われる各種 データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。株式への投資は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により 投資元本を割り込むおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引をご利用いただく場合は、所定の委託保証金または委託証拠金をいただきます。また、信 用取引ではその損失額が差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。国内株式取引の委託手数料は、約定代金に対して最大(税込)1.19664%【2,700 円に満たない場合は2,700円(現物取引買付および信用取引売買)】になります。株式を募集等により取得する場合には、購入対価のみをお支払いいただきます。 外国株式を委託取引により購入する場合は、所定の委託手数料をいただきます。外国株式の委託手数料は国や市場により異なります。外国株式を店頭取引によ り購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。債券をご購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。(経過利子をお支払いいただく 場合があります)。債券は、市場の金利水準の変動等により価格が変動しますので、損失が生じるおそれがあります。また、発行体の信用状況や財務状況によっ ても価格が変動し、利金や償還金の支払遅延や不履行となる場合があります。また、倒産等により元本損失が生じる場合があります。投資信託は、主に国内外の 株式や債券を投資対象としているため、基準価額は組み入れた株式や債券の動き、為替相場の変動等の影響により上下しますので、これにより投資元本を割り 込むおそれがあります。投資信託はファンドごとに設定された購入時手数料をご負担いただきます。また、投資信託を保有期間中に間接的にご負担いただく費用 として、ファンドごとに設定された運用管理費(信託報酬)のほか、運用成績に応じて成功報酬をご負担いただく場合があります。外国株式や外国債券、外国投資 信託への投資は、上記に加え為替相場の変動等により損失が生じる場合があります。また、通貨発行国の国情の変化により投資元本割れや途中売却ができなく なるおそれがあります。当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、お客様向け資料等をよく お読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号加入協会:日本証券業協会【広告審査済】 髙木証券インターネット ホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/
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