第3四半期のGDPは力強さには欠けるが

*グローバル投資環境
インドネシア経済の現状~
No.1179 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
第3四半期のGDPは力強さには欠けるが、
インフレの落ち着きなど好材料も
2015年11月5日作成
インドネシアの中央統計庁が発表した第3四半期のGDP
は前年同期比4.73%増加した。第2四半期は同4.67%であ
り、前年同期比の成長率が前の四半期を上回るのは3四半
期ぶり。
インドネシアの中央銀行は今年の成長見通しを段階的
に引き下げており、現時点では4.7~5.1%を見込んでい
る。中銀は一貫して下半期の成長率拡大を見込んでいる
が、今回の結果はこうした中銀の見方をサポートするに
はやや力強さに欠ける感がある。
しかし、インドネシアではGDP以外にもマクロ環境の改
善を示唆する指標が散見される。インフレは6月から7月
にかけてをピークに低下傾向にあり、中銀は10月15日に
開催した直近の金融政策会合において将来的な利下げの
可能性を示唆していたが、去る2日に発表された10月の
CPIは前年同期比6.25%となり、昨年11月以来の低い伸び
にとどまった。また、政府による燃料に対する補助金の
削減を受けてインフレが加速したのは昨年11月であるた
め、インフレ率はこの先一段の低下が見込まれる。さら
に、内需の低迷による輸入の減少が主要因とはいえ、貿
易収支は昨年12月以降、現時点で発表されている9月まで
10ヶ月連続で黒字を記録しており、これが経常赤字の縮
小に寄与しよう。
インドネシアの金融市場からは一貫して資金が流出し
ていたが、10月には米国の早期利上げ観測の後退を背景
に株式、債券、通貨がトリプル高する状況がみられた。
10月27~28日に開かれたFOMCでは年内利上げの可能性が
排除されなかったため、先日までの一方的な資金流入に
は終止符が打たれた可能性が高いが、先に述べた将来の
利下げ余地を考えれば同国の債券は今なお売られ過ぎの
感があるため、債券市場への一定の資金流入が通貨イン
ドネシアルピアを下支えすると思われる。
▼GDP(前年同期比、%)
▼政策金利及びインフレ率(%)
政策金利7.50%
↑インフレ率 (前年同月比)
10月+6.25%
▼輸出入と貿易収支(百万米ドル)
輸出
↓
輸入 ↑
貿易収支
▼10年国債利回り(左軸、%)と
ルピア/米ドル(右軸)
(文責:勇崎 聡)
(インドネシア中銀、インドネシア中央統計庁及びBloombergデータより髙木証券作成)
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