Today’s Headline ご参考資料 ご参考資料 “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン “ジュネーブから今を見る” 今日のヘッドライン グローバル 2016年7月20日 英国のEU離脱の影響をIMFはどう見たか? 今回のIMFの世界経済見通しでは英国のEU離脱の影響が経済成長率にどの程度の影響を及ぼすかに注目したと ころ、IMFは世界経済を4月に比べ欧州中心に小幅ながら下方修正しましたが、新興国には改善も見られます。 IMF世界経済見通し:英国のEU離脱で不透 明感、世界経済見通しを引下げ 国際通貨基金(IMF)は2016年7月19日に世界経済見通し (WEO)を更新しました。その中でIMFは2016年の世界成長率 予想を3.1%と、3ヵ月前の4月時点の予想(3.2%)から引き下げ ました(図表1参照)。IMFは2017年の世界経済成長率につい て3.4%と予想し、2016年の3.1%からは改善を見込むも、3ヵ月 前の予想値である3.5%から下方修正しました(図表2参照)。 最後に、質疑応答で日本円の動きは無秩序かとの質問に対 し、IMFは円は秩序ある動きと見ており為替介入は不要との立 場を説明しています。なお日本について、2017年に予定されて いた消費税増税が延期により2017年は0.4%の上方修正を予定 していましたが円高の影響で0.2%の引き上げにとどめたと述 べ、日本は財政など政策対応が必要と指摘しています。 今回のIMFの世界経済見通しでは引下げは英国など欧州中心 なこと、新興国は上方修正されていることに注目しています。 図表1: IMFの主な国・地域の2016年経済成長見通し どこに注目すべきか: IMF世界経済見通し、EU離脱、為替介入 4 % 6.5 6.6 3.2 3.1 1.9 2 2.4 2.2 1.9 1.8 1.51.6 1.7 新興国(大国) の成長率は 上方修正 4.1 4.1 0.50.3 0 -2 ブラジル ロシア -1.8 -1.2 -3.3 -3.8 中国 新興国 日本 英国 ユーロ圏 米国 2016年4月予想(左) 2016年7月予想(右) 先進国 -4 図表2:IMFの主な国・地域の2017年経済成長見通し 8 6 4 2 % 英国の成長率、特に 4.6 4.6 0.5 0.8 1.0 0.0 0.1 0 -2 -0.1 ロシア ブラジル 中国 日本の成長率は 0.2%上方修正 新興国 日本 英国 ユーロ圏 米国 2016年4月予想(左) 2016年7月予想(右) 先進国 -4 6.2 6.2 3.5 2017年が引き下げられた 3.4 2.2 2.0 2.5 2.5 1.61.4 1.3 1.8 世界 ピクテ投信投資顧問株式会社 6 世界 今回のIMFの世界経済見通しでは英国の欧州連合(EU)離 脱の影響が経済成長率にどの程度、影響を及ぼすかに注 目しました。IMFは英国のEU離脱を受け世界経済見通しを4 月比で小幅下方修正しましたが、次の点に注意が必要です。 まず、見通しの前提を確認すると、今回の見通しでは英国と EUが新たな貿易協定に達し、経済障壁の高まりが回避され るという前提で予想が作成されています。この前提の下で世 界経済の成長率は2016年下方修正されたとはいえ、小幅な 修正に止まっています。ただし、IMFはリスクシナリオとして 交渉の決裂も想定しており、その場合、英国はリセッション (景気後退)に陥るとIMFは予測して、世界経済についても 2016年と17年の成長率は2.8%に減速すると見ています。今 後の展開による見通しの変動に注意が必要です。 次に、仮に国民投票で英国のEU離脱が支持されなかった場 合に、IMFは見通しを上方修正する可能性があったと述べ、 例えば2017年の成長率は反対に0.1%の上方修正になるは ずだったと指摘しています。では何が上方修正の要因か? IMFはブラジルやロシアなど新興国の大国が原油価格の回 復などを背景に4月時点に比べ見通しを上方修正していま す。中国についても金融、財政政策などの下支えを見通し 改善の理由と指摘しています。また、これらの国は相対的に 英国との関係が弱く、英国のEU離脱を考慮しても概ね上方 修正されています(図表1,2参照)。 (時点:2016年4月(左)、2016年7月(右)の2時点比較) 8 出所:国際通貨基金(IMF)のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的と したものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用に よる損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆 あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、 その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、 作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本およ び利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構 の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりませ ん。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するも のではありません。
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