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グローバル
2016年4月13日
IMF、世界経済見通しを再び下方修正
2016年4月のIMF世界経済見通しでは、先進国、新興国ともに成長率が下方修正されました。先進国は全般的に成
長率が下方修正され、新興国では産油国や商品輸出国が下方修正された一方、輸入国に上方修正が見られました。
IMF世界成長見通し:2016年の世界経済成長
予想を下方修正、経済停滞リスクを警告
国際通貨基金(IMF)は2016年4月12日に最新の世界経済見
通し(WEO)を公表しました。その中でIMFは2016年の世界成
長率予想を3.2%と、3ヵ月前の1月時点の予想(3.4%)から引き
下げました(図表1参照)。IMFは2017年の世界経済成長率に
ついて3.5%と予想し、2016年の3.2%からは改善を見込むもの
の、3ヵ月前の予想値である3.6%からは下方修正しました。
どこに注目すべきか:
ドル高、エネルギー価格、消費税、構造改革
8
(時点:2016年1月(左)、2016年4月(右)の2時点比較)
%
6.3 6.5
6
4
2
3.4
2.62.4
3.2
1.7
2.1 1.9
1.51.0
7.5
7.5
4.3 4.1
0.5
0
-2
-1.0
-3.8
-1.8
ロシア
ブラジル
-3.5
インド
中国
新興国
日本
ユーロ圏
米国
-4
2016年1月予想(左 )
2016年4月予想(右)
先進国
ピクテ投信投資顧問株式会社
図表1: IMFの主な国・地域の2016年経済成長見通し
世界
2016年4月のIMF世界経済見通しでは、先進国、新興国と
もに成長率が下方修正されました。先進国では国・地域に
より事情は異なるものの全般的に成長率が0.2%程度下方
修正されました。新興国では産油国や商品輸出国が下方
修正された一方、中国など主要な輸入国の中には上方修
正された国も見られました。
今回のWEOの注目点は次の通りです。
米国の2016年成長率は2.4%と前回(2016年1月)見通しから
0.2%下方修正されました。背景についてIMFはドル高と外需
の低迷で純輸出が軟調であったこと、エネルギー価格下落
による投資の停滞、さらにエネルギー関連セクターなどで信
用リスクが悪化したことによる資金調達環境の悪化の3点を
指摘しています。なお、IMFは2015年1月更新から2016年経
済成長予想を公表していますが、2015年1月時点で米国の
2016年成長率を3.3%と予想していました。その後年4回の更
新のたびにIMFは米国の成長率を0.2~0.3%引き下げ続け
ています。そして主な引下げ理由は、ドル高とエネルギー価
格の下落をあげています。
次に先進国で成長率の引下げ幅が大きかった日本ですが、
2016年は0.5%と前回の1%から下方修正、2017年は0.3%から
マイナス0.1%への低下をIMFは予想しています。2016年を下
方修正した理由として2016年前半の円高と新興国経済の
需要の弱さが日本経済に影響を与える点を指摘しています。
2017年については、同年4月に予定されている消費増税を理
由にIMFは日本のマイナス成長を見込んでいます。
新興国の成長率見通し変更の特色は、産油国や商品輸出国
の成長率が下方修正された一方、中国など主要な輸入国の
中には上方修正された国も見られた点です。
例えば、鉄鉱石など商品輸出の経済成長に占める割合が高
いブラジルは、1月の大幅な下方修正(-3.5%)に続き4月時点
の予想はマイナス3.8%とさらに下方修正されました。雇用や所
得の悪化など国内要因を今回は下方修正に含めており、前
回の商品価格の影響が国内要因に波及する可能性を指摘し
ています。ただし、レアル安の景気回復への効果などにより、
2017年に成長率はプラスに(2017年を通しての成長予想は
0%)転じると見ています。一方、中国については、金融緩和な
どの政策効果と購買力の回復を受けたサービス業の成長が
製造業の弱さを埋め合わせる兆候を受け、IMFは今年と来年
の成長率見通しを各0.2%上方修正しました。エネルギー価格
の下落はインドの成長の下支えとも指摘しています。
年初からの市場の混乱に落ち着きが見られる現時点では、
IMFの見通しにやや悲観的との印象もあります。この点につい
てIMFは、現在は一時的安定の可能性もある点と成長の質に
懸念を指摘しており、注意は必要と見ています。
出所:IMFのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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